2025-07-30 コメント投稿する ▼
有田芳生氏が初鹿野裕樹議員の南京事件否定発言に痛烈批判「広大な無知、ただの恥」
有田芳生氏が参政党議員を痛烈批判 南京事件否定投稿に「広大な無知」
7月30日、立憲民主党の有田芳生衆院議員が、自身のXアカウントを更新し、参政党の新人議員・初鹿野裕樹氏による南京大虐殺否定発言を厳しく批判した。有田氏は「歴史の修正とか改ざんのレベルではありません。それ以前。ただの恥ずべき広大な無知。からっぽ」と一刀両断し、「これが国会議員。これが日本。協同して抗うしかありません」と強い危機感を表明した。
問題となったのは、初鹿野氏が6月18日に行った投稿。そこでは「
捏造された南京事件
南京大虐殺が本当にあったと信じている人がまだいるのかと思うと残念でならない」とし、「日本軍は『焼くな、犯すな、殺すな』の三戒を遵守した世界一紳士な軍隊である」と断言。歴史的事実を公然と否定し、日本軍を美化する内容だった。南京事件に関する政府答弁と歴史認識
この投稿は、元航空幕僚長・田母神俊雄氏のX投稿を引用する形でなされた。投稿の背景には、日本保守党の河村たかし共同代表が提出した質問主意書に対する政府の答弁書がある。政府はこの中で「日本軍による南京入城後、非戦闘員の殺害又は略奪行為があったことは否定できないと考えている」と答弁しており、一定の歴史的認定を行っている。
このような政府見解に対し、初鹿野氏は「我が国を貶める答弁書」と批判。南京事件そのものを「捏造」と断じ、歴史修正主義ともとれる姿勢を鮮明にした。
「これが初当選の新人議員の発言?信じられない」
「議員になった瞬間から歴史を否定する。これが参政党の正体か」
「政府の見解すら否定するなら、もう何を信じればいいのか」
「『紳士な軍隊』って、何と比較してるの?」
「歴史の知識も責任感もない人物が立法府にいる恐ろしさ」
市民からは、驚きと怒り、そして政治の劣化を憂う声が噴出している。
参政党の議員発言に潜む危うさ
参政党は、今回の参院選で初鹿野氏を含む複数の新人候補を擁立し、一定の支持を獲得して初の議席を獲得したばかり。だが、こうした発言が公党の国会議員から出ることの意味は重い。政治家としての発言は、個人の意見を超え、政党の姿勢や国家の立場に影響を及ぼす。歴史認識を軽視し、教科書や学術的資料を無視した発言が許容されるならば、日本の民主主義の根幹すら揺らぎかねない。
特に南京事件については、国際社会で認定されている戦争犯罪の一つであり、国内外での調査・証言・文書によって裏付けられた史実である。日本政府も公式に「否定できない」とする答弁をしている以上、国会議員がこれを一蹴する発言を行うことには深刻な波紋が広がっている。
政治の場に求められるのは“歴史の否定”ではなく責任ある言論
今回の件が物語るのは、SNSの発言一つが国会議員としての資質を問う深刻な問題になり得るということだ。かつては「歴史認識をどう持つか」が外交や教育、さらには内政問題にも影響を与えていた。しかし今、議員自らが「歴史は捏造」とする発言を繰り返すことに、政治の倫理と常識がどこまで崩壊しているのかを感じさせる。
国民は、事実に基づく歴史教育と責任ある発言を望んでいる。自国の過ちを認めた上で、未来に何を引き継ぐか。政治の使命は“忘却”ではなく“継承”である。仮に意見があるにしても、根拠と事実を伴わず感情的に発言することが続けば、国会の品位や信頼性を著しく損なうだろう。
有田氏のような立場からの反論があることは、健全な民主主義社会において重要だ。今後、国会の中でこのような歴史観に対する議論がどこまで交わされるかが注目される。