2025-08-07 コメント投稿する ▼
日本維新の会、代表選見送りで吉村氏続投 石破政権との連立を否定、党内改革に課題も
維新・吉村代表が続投決定 代表選は見送り、石破政権との連立も改めて否定
代表選実施せず吉村氏続投へ 特別党員投票で反対多数
日本維新の会は8月7日、大阪市内の党本部で常任役員会を開き、吉村洋文代表(大阪府知事)の続投を正式に決定した。7月の参院選を受けて行われた特別党員による「代表選実施の是非を問う投票」では、反対が多数を占め、代表選の実施は見送られた。
特別党員842人を対象に、今月5日から7日までインターネットで投票が行われ、投票率は73.27%。賛成は93人、反対が521人という結果だった。これにより、吉村氏は無投票で再任されることとなった。
吉村氏は常任役員会後の記者会見で、「代表に再任されたことを非常に重く受け止めている。社会保険料の引き下げや副首都構想の推進など、公約実現に向けて挙党一致で進めていきたい」と述べた。
「石破政権との連立ない」明言 距離を強調
連立政権入りの可能性についても記者から問われた吉村氏は、「石破茂政権と連立するつもりはない」と明言し、改めて明確に否定した。参院選後、自民党との接近を警戒する声が一部に上がるなかで、維新としての独立性を強調した形だ。
維新は一時、「与党との連携」をにおわせる場面もあったが、直近の選挙結果を受けて、有権者の不信感を招いた側面もある。吉村氏のこの発言は、党内外に向けて明確な一線を引くメッセージと受け取られている。
SNS上では、今回の続投決定と連立否定発言に対し、賛否さまざまな声が上がっている。
「選挙結果で明確にNOが出たのに、代表選やらないのか」
「連立しないって言っても、言葉だけじゃ信用できない」
「維新が“改革”を忘れた瞬間が今かも」
「副首都とか言ってるけど、生活が苦しい人には響かない」
「103万円の壁の件、有権者は忘れてないよ」
選挙で示された民意をどう受け止めるかが、今後の党の進路を左右する。
参院選は苦戦 党内では執行部批判が噴出
日本維新の会は、7月の参議院選挙で改選6議席から7議席へと増やしたものの、比例票は2022年の約784万票から約437万票へと激減。党勢の伸長に歯止めがかかる結果となった。
この結果を受け、前原誠司・共同代表が5日に辞任を表明。他にも複数の幹部が辞任の意向を示しており、党内では執行部批判が相次いでいた。
前原氏は常任役員会の冒頭で「高校授業料無償化や給食の無償化などを勝ち取ったが、支持率には結びつかなかった。反自民の受け皿になりきれなかった」と語った。
だが一方で、党として高校無償化の財源確保の議論では「103万円の壁」見直しに反対した経緯もあり、「現実の生活改善に逆行した」との批判も強い。特に子育て世帯や非正規労働者の一部からは、政策の矛盾を指摘する声が続いている。
共同代表選は3人が出馬 8日に投票実施
前原氏の後任を決める共同代表選挙には、藤田文武前幹事長、松沢成文参議院議員、斉木武志衆議院議員の3人が立候補を届け出た。投票は8日、両院議員総会で行われる。
共同代表選の結果次第では、党内の路線や対自民戦略が変化する可能性もある。吉村体制とのバランスを取れる人材が選ばれるか、党内での人心の掌握が問われる局面となる。