2025-08-05 コメント: 1件 ▼
公約万博シャトル運行で貸し切りバス不足 学校行事中止相次ぎ地域に影
万博シャトルバス運行で貸し切りバス不足 地域行事に影響拡大
大阪・関西万博の開催に伴い、関西圏で貸し切りバスの不足が深刻化している。会場と主要駅を結ぶシャトルバス運行に多くの運転手が動員され、学校行事や自治体主催イベントが中止・縮小に追い込まれるケースが相次いでいる。
兵庫県西宮市では、毎年恒例の小学4年生対象の音楽会が今年中止に。約4300人が参加予定だったが、市民会館から遠方の学校を送迎するバス10台以上が確保できなかった。市教委によれば複数のバス会社に依頼したものの、「万博にドライバーを回さざるを得ない」と断られたという。
「4年生になったら音楽会だと思っていたのに残念」
と参加予定だった女子児童は落胆を隠さなかった。
学校行事の中止・縮小相次ぐ
大阪府交野市では、市立小中学校12校のうち、遠足や修学旅行でバスを利用する予定だった11校の半数以上が確保に成功したが、5校は確保できず。うち2校は「万博の影響」と旅行会社から説明され、徒歩圏の行き先に変更するなど対応を迫られた。
大阪市内でも5〜6月に中学校や認定こども園でバスが確保できず、宿泊行事の中止や行き先変更が発生。いずれもバス会社から万博開催の影響があると説明を受けたという。
背景に「2024年問題」と運転手不足
バス不足の背景には、2024年4月から適用された運転手の時間外労働規制による人手不足、いわゆる「2024年問題」がある。日本バス協会の試算では、2022年度と同規模の輸送を維持するためには2030年度に全国で約3万6000人の運転手が不足する見通しだ。
万博協会は、会場とJR桜島駅や新大阪駅などを結ぶシャトルバスの運行を大阪シティバスや西日本ジェイアールバスなど関西中心の15社に委託。パークアンドライド方式も含め、往路便だけで1日最大1000便が運行され、開幕3か月の1日平均乗客数は約2万2000人に上った。大阪シティバスは昨年4月から万博閉幕まで学校や企業の貸し切り依頼を全面的に停止、西日本ジェイアールバスも受注件数を例年の3割に減らしている。
全国からの応援も人手集まらず
協会は関西のバス会社の負担軽減を目的に全国のバス会社に運転手派遣を要請。当初は42社から109人の派遣予定を確保したが、キャンセルが相次ぎ、今年3月には16社71人に減少。不足分は大阪シティバスが広島や福岡などで説明会を開き採用した運転手で補った。
事前調整不足の指摘
万博協会の淡中泰雄交通部長は「行事の中止や変更が出ているのは残念だが、地域への影響には配慮してきた」と説明。しかし桜美林大学の戸崎肇教授(交通政策)は、「運転手不足は全国的課題だが、万博は準備期間があったのだから、自治体やバス会社と影響や対策を共有する場を早く設けるべきだった」と指摘している。
この投稿は吉村洋文の公約「2025年大阪・関西万博の成功と大阪府と大阪市の連携強化」に関連する活動情報です。この公約は10点の得点で、公約偏差値36、達成率は0%と評価されています。