2025-06-25 コメント: 1件 ▼
維新・吉村代表「参院選は全候補当選を目指す」 与党過半数割れで改革加速狙う
維新・吉村代表「候補者全員当選が目標」 参院選で与党過半数割れを狙う構え
日本維新の会の吉村洋文代表は6月25日、大阪市中央区の党本部で取材に応じ、7月の参議院選挙に向けて「候補者全員の当選を目標に掲げる」と意気込みを語った。現有6議席からの上積みを目指し、「与党に過半数を握らせない」ことを通じて、維新が掲げる改革政策の実現を進めたいと強調した。
吉村氏は昨年12月に代表に就任して以来、「社会保障の構造改革」や「ガソリン税の見直し」など、実質的な生活改善に資する政策を軸に据えており、今回の参院選をその“第2ステージ”と位置づけている。記者団には「今国会で与党が反対した法案も、参院での勢力構成次第で実現可能になる」と自信をにじませた。
「与党の過半数割れを本気で狙う野党がどれだけいるか。維新の本気度は伝わってくる」
「全員当選なんて大きく出たな。でもそれくらいじゃなきゃ変わらないよ」
維新は、単なる反対政党ではなく、改革実行政党としてのポジションを狙っており、その存在感を国政選挙で証明したい考えだ。
参院選の前哨戦・都議選は苦戦 それでも巻き返しに意欲
とはいえ、参院選の“前哨戦”とされた6月22日投開票の東京都議選では、唯一の議席を失い、党内には危機感も広がっている。吉村代表はこの結果について「維新全体の力不足。都民の信を得られなかった」と率直に反省を口にしつつも、「国政政党としての維新の本質を見てもらえるのはこれから」と述べ、巻き返しへの意欲を見せた。
参院選では、これまでの重点区である大阪や兵庫を軸に、関東・東海へも選挙戦を広げる構え。比例代表での得票増加を狙い、ネットや街頭での発信を強化していく方針だ。
「都議選の結果は残念だったけど、国政と地方は違う軸で見たい」
「正直、他にまともな改革案出してる政党って少ないんだよな」
この敗北から得た教訓をどう戦略に反映できるかが、参院選本番の成否を分ける鍵となる。
争点は社会保障改革 「次世代にツケを回さない政治」を
吉村代表は今回の参院選における最大の争点として、「社会保障改革」を挙げた。「日本の財政や年金制度は、次の世代に重い負担を残す構造になっている。だからこそ、誰も触れたがらない問題をあえて争点に据える」と述べ、従来の政治が先送りしてきた課題に切り込む姿勢を鮮明にした。
維新は以前から「歳出の見直しなくして減税なし」を掲げ、持続可能な財政基盤を前提とした制度改革を訴えてきた。単なるバラマキではなく、制度設計の抜本的な見直しを求める主張は、将来世代に責任を持つという点で一貫している。
「次世代のために今変える。政治がやるべきはまさにそれ」
「給付金じゃなく制度改革。そこを真っ直ぐに言えるのが維新」
口当たりのいい政策よりも、将来を見据えた地に足の着いた政策提案が、維新の特色になっている。
兵庫も重点選挙区に 地域経済圏構想に意欲
また、維新にとって重要な拠点のひとつである兵庫選挙区(改選数3)についても、吉村氏は「厳しい選挙になるが、ここは重点選挙区だ」と明言した。党内の情報漏洩問題で一部混乱もあったが、「大阪と兵庫で強い経済圏をつくることは、国家全体の構造を変える鍵になる」と強調し、立て直しに意欲を見せた。
関西を政治と経済の「改革実行モデル地域」として築き上げ、それを全国に拡げる構想は、維新が掲げる地域主権のビジョンの一環でもある。
党の地方議員ネットワークと連携しながら、関西での実績を全国展開する戦略は、今回の参院選でも維新の“他党との違い”を際立たせるポイントになる。