2025-06-22 コメント: 1件 ▼
維新が都議選で全員落選、吉村代表が敗因認める「小池都政への信任と我々の力不足」
維新、都議選で全滅 吉村代表「我々の力不足」認める
22日に実施された東京都議会議員選挙で、日本維新の会は擁立した全候補が落選し、都議会での議席を完全に失う結果となった。この事態を受けて、吉村洋文代表(大阪府知事)は23日、大阪市内で報道陣の取材に応じ、「小池都政が信任されたということ。我々の力不足だった」と敗因を総括した。
維新は今回の選挙で現職1名を含む計6名を公認し、都政での存在感を示すべく意欲的な戦いを挑んだが、有権者の支持は届かず、全員が落選。前回選挙で1議席を確保していたが、それすらも維持できなかった。
都民の評価は「改革より安定」か
吉村代表は「都政の課題にしっかり取り組む、地道な活動が重要だ」と今後の方針を語ったが、東京都という維新にとって“アウェー”の地で、なぜここまで支持を得られなかったのか。分析は分かれる。
一つには、小池百合子都知事率いる「都民ファーストの会」が、一定の安定感と存在感を示し続けていることがある。加えて、東京では「維新=大阪の政党」とのイメージが拭いきれず、地域密着型の選挙戦が浸透しなかったことも背景にある。
また、吉村代表はテレビなどで全国的な知名度を持つが、都内では国政政党としての「維新」が根を張りきれていない現実も浮き彫りとなった。
改革のメッセージ届かず?
維新が掲げた「行財政改革」や「身を切る改革」といったメッセージは、地方では一定の支持を得てきた。だが東京では、保守層の票が自民や都民ファーストに流れ、維新の掲げる「改革」には共感が広がらなかった。
そもそも、今回の都議選では「減税」や「インボイス廃止」など明確な生活直結型の政策を前面に出した政党や候補が一定の支持を得る中で、維新のメッセージはどこか抽象的で、実感を持ちづらい印象もあった。
さらに、候補者の地元活動の蓄積も浅く、東京における党の“地盤の弱さ”が如実に出た格好だ。選挙戦で目立った争点も作れず、メディア露出以外のアピール手段が限られていた点も痛かった。
「維新は改革改革って言うけど、東京じゃそれ通じないよ」
「都民にとっては“誰が東京のことわかってるか”が重要だったと思う」
「大阪では受けてても、東京じゃ浮いてる感じだったな」
「選挙区で見たこともない人に入れるわけない」
「減税メガネの方が明確でわかりやすかった。維新は何がしたいのか伝わらなかった」
次なる焦点は参議院選挙
今回の都議選全敗は、吉村代表にとっても大きな打撃であり、党運営にも一定の影響が出ると見られる。次に控えるのは参議院選挙。ここでどれだけ巻き返せるかが試金石となる。
ただ、維新が東京で再び議席を得るためには、今のスタイルを見直し、地方型のアプローチではなく、都市型・生活密着型の政策と活動にシフトする必要がある。加えて、減税やインボイス廃止といった直接的に家計に響くテーマへの言及が不可欠だ。
大阪で成功したからといって、東京でも通用するとは限らない。むしろ、都市部ほど“中途半端な改革”には冷淡だ。党の真価が問われるのはこれからであり、吉村氏がどれだけ真摯に敗北と向き合い、軌道修正できるかが今後の鍵を握る。