2025-06-08 コメント: 1件 ▼
【医療費80兆円時代へ】吉村知事がOTC類似薬の保険見直しを提言「軽微な症状は自己治療を」
吉村知事「OTC類似薬の見直し」で医療費抑制に舵 2040年に80兆円時代の衝撃試算
大阪府の吉村洋文知事が、自身のX(旧Twitter)アカウントで医療費の急増に対する危機感を表明し、「軽微な疾患は保険ではなくセルフメディケーションへ」と制度改革の必要性を訴えた。この発言は、政府が検討を進める「OTC(一般用医薬品)類似薬」の保険適用見直し議論と軌を一にするもので、今後の医療制度のあり方に一石を投じている。
僕が子供の時の国の医療費は15兆円。今は47兆円。2040年には80兆円になる。主な財源は社会保険料で給料から天引き。もたない。
「軽微な症状は自己負担を」吉村知事の主張
吉村氏は、インフルエンザのような軽度の風邪症状や湿布薬、目薬など、OTC類似薬(保険が適用されるが、市販薬で代替可能な薬剤)の使用について、すべて公的保険でカバーすることの限界を指摘。現状では、これらの医薬品にも保険が適用され、財政負担を増大させている。
そのため、「医療保険は本当に必要な場合に限定すべき」とし、今後は予防や健康管理の観点から、セルフメディケーション(自己治療)を基本とする社会への転換が不可避だとした。
国の方向性と一致 厚労省も制度見直しへ
吉村氏の見解は、厚生労働省が進めている医療保険制度改革の議論とも重なる。現在、厚労省では「医療保険の適正化」の一環として、OTC類似薬の保険対象見直しを本格的に検討中で、医療費の肥大化に対応する方策のひとつとして注目されている。
SNSでは賛否両論
この投稿に対し、SNS上では賛同の声と批判が交錯している。
「本当にその通り。湿布や目薬ごときに税金使ってる場合じゃない」
「軽い症状は自分でなんとかしようって流れは必要だと思う」
「でもセルフメディケーションって言われても、高齢者や情報弱者には難しいよ」
「保険料は上がる一方。こういう議論こそ国会で真剣にすべき」
「改革って言うけど、現場で働く医療従事者への支援も忘れないでほしい」
持続可能な医療制度へ問われる「取捨選択」
日本の医療制度は「世界に誇る皆保険制度」として評価されてきたが、その裏で支える現役世代の負担は年々増大している。特に社会保険料は給与から自動的に引かれるため、負担の実感が強く、「給料が上がっても手取りが増えない」との不満が噴出している。
2040年に医療費が80兆円に達すると見込まれる中、医療サービスの“選別”は避けて通れない課題であり、吉村氏のように地方首長が具体的な方向性を提示することは、今後の国政にも影響を及ぼす可能性がある。
今後の焦点は「丁寧な説明」と「移行支援」
制度改革には国民の理解が不可欠だ。とくにOTC類似薬の見直しは、医療費の抑制につながる一方で、「高齢者の受診控え」や「症状の悪化による重症化リスク」など、副作用も懸念される。
そのため、政府には、単なる給付削減ではなく、「どうすれば安全かつ効果的に自己治療ができるか」という知識の普及と、低所得者や高齢者へのフォローアップ体制の整備が求められる。
セルフメディケーション税制の周知や、ドラッグストアでの薬剤師による無料相談の充実など、多角的な政策設計が不可欠だ。