2025-05-14 コメント投稿する ▼
維新、地方議員の離党相次ぐ 吉村代表「政治家の身分確保なら他党へ」—党勢退潮の背景とは?
維新の地方議員、離党が相次ぐ 吉村代表「政治家の身分確保なら他党へ」
日本維新の会で地方議員の離党が続き、党勢の退潮が鮮明になっている。2023年の統一地方選で地方議員と首長を合わせて810人を超えたが、2025年4月末時点で約1割減の742人となった。地域で活動する議員たちの離党理由には、党運営やガバナンスに対する不満が見え隠れする。
離党の背景 地方議員の声届かず
維新の地方議員の離党は、ここ数カ月で加速している。東京・港区議3人、大阪市議、神戸市議2人に加え、大津市議は「地方議員の声が党本部に届かず、不信感を抱いた」として離党を表明。また、愛媛県議会の西岡新県議は、地縁のない候補を支持することに違和感を感じたとして離党した。
このほかにも、香川県で地方選挙を経て初めて誕生した維新の県議と高松市議が離党し、同県の地方議員は再びゼロとなった。こうした離党の連鎖は、地方議員と党本部の関係に亀裂が生じていることを示唆している。
吉村代表、組織運営の見直しに言及
5月14日、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は、記者団の取材に対し、「政治家の身分を確保したいだけなら他党で活動すればいい」と強調。党としてガバナンスの強化を図る考えを示した。しかし、この強硬な発言は、一部の議員には「党本部が地方議員を切り捨てている」との印象を与えている。
党内では「維新バブルで当選した議員が、将来に不安を感じて離党している」という見方もあり、地方選での支持拡大を図るには地方議員との信頼関係の再構築が不可欠と指摘されている。
支持率低迷と党勢の後退
日本維新の会は、2023年の参院選で野党第1党に躍進し、地方選でも「600人以上」の目標を上回る774人を擁立した。しかし、その後は地方議員の不祥事が相次ぎ、さらに大阪・関西万博の会場建設費増大などで批判を受けたことが影響し、支持率は下落。読売新聞社の4月調査では、維新の支持率は2%にとどまった。
こうした状況を受け、党創設者である松井一郎元代表は4月下旬のYouTube番組で「維新は何をしたいのかが見えない。このままではつぶれる」と苦言を呈し、岩谷幹事長も「我々の存在意義、改革の志を党全体で共有していく」と表明した。
ネットユーザーの反応
「地方議員の声を無視してるから、離党が続くんじゃないの?」
「吉村さん、強気すぎる。地方議員を切り捨てている印象」
「維新、結局はトップダウンの組織なのか…」
「改革政党を名乗るなら、地方議員の意見も大事にしなきゃ」
「参院選前に地方議員の離党が続くのは痛手だろう」
維新の地方議員の離党が相次ぐ中、組織としてのあり方が問われている。参院選に向け、党本部はガバナンス強化を掲げるが、地方議員との関係修復が急務となっている。