うつみさとる氏「血圧は下げすぎると危険」発言が波紋 医学界との食い違いと政治的背景

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うつみさとる氏「血圧は下げすぎると危険」発言が波紋 医学界との食い違いと政治的背景

うつみさとる氏が語る「血圧降圧剤不要論」への疑問と背景


うつみさとる氏がXで発信した「血圧降圧剤に関する見解」が注目を集めている。うつみ氏は現行の基準値130/85mmHgを「低すぎる」と批判し、かつての基準である160/95mmHgの方が妥当だと訴えている。

現在の基準は医師や製薬会社の利益を優先したもので、低く設定されればされるほど薬が売れて健康を害する

このように、医療界の構造的問題にも踏み込んだ指摘を行っている点が、賛否両論を呼んでいる。

研究データを根拠にする主張


うつみ氏は過去の比較試験や調査を列挙し、「血圧を下げすぎると逆に健康を損なう」と主張する。たとえば1990年代に欧米で行われた試験では、拡張期血圧を80前後に抑えようとすると、90を目標とする場合より死亡率が高まったことが示されたという。また、日本国内で行われた「JATOS試験」では、厳しく血圧を下げたグループと、比較的緩やかに下げたグループで脳梗塞や心筋梗塞の発生率に差はなく、むしろ厳格降圧群の方が死亡者が多かったと解釈している。

さらに1980年の国民栄養調査を引き合いに出し、収縮期180未満で降圧剤を使っていない人々の方が自立度が高い傾向があったと説明。「血圧が年齢とともに上がっていくのは自然な現象であり、70歳であれば170程度までは生活習慣に気をつければ問題ない」との持論を展開している。

私は“年齢+100”を目安に血圧を考えるべきだと指導している

という発言もあり、高齢者に過度な薬物治療を求める現状への警鐘が込められている。

降圧薬の副作用とリスク


うつみ氏は、薬の副作用についても厳しく批判している。カルシウム拮抗薬やARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)といった代表的な降圧薬は「がんの発生率を上げる」「心不全や突然死のリスクを伴う」と強調し、日本で本当に降圧薬を必要とする人はごく限られていると述べている。

日本において降圧薬を飲む必要がある人は極めて少ない

と断じた発言は、患者や医療従事者の間に大きな反響を呼んでいる。

医学界の見解とズレ


一方、日本高血圧学会のガイドラインでは、基本的に血圧は140/90mmHg未満に抑えることを推奨しており、年齢や合併症の有無によって目標値を調整する柔軟性も盛り込まれている。特に75歳以上の高齢者では、まず150/90mmHg未満を中間目標とし、段階的に下げることが適切とされている。

さらに海外の大規模研究「SPRINT試験」では、収縮期130未満を目標にする強化療法が心血管イベントを減らす効果を示している。つまり「降圧=悪」とは一概に言えず、患者の背景やリスクによって治療方針を変えるべきだというのが主流の考え方だ。

政治的意図と国民への影響


うつみ氏の主張は、単なる医学論争にとどまらず、政治的メッセージとしての意味合いも強い。過度な薬漬け医療や製薬業界の利益優先体質を批判する姿勢は、医療費抑制や高齢社会の持続可能性といったテーマに直結している。

薬に頼るよりも生活習慣で管理することが望ましい

というメッセージは、医療費削減や国民の自立支援を重視する層に響く内容でもある。ただし、専門的な医学的裏付けが不十分なまま一般化されると、治療中の患者が自己判断で薬をやめてしまう危険性も指摘されている。

世論の反応


ネット上ではさまざまな声が寄せられている。

「一理あると思うけど、素人判断で薬をやめたら危険」
「製薬会社の利益優先は事実だが、数値の根拠はもっと精査が必要」
「年齢+100は極端すぎる気がする」
「医療費削減の視点は重要。生活改善を優先すべきだ」
「候補者の発言としてはインパクトが強い」

賛否が分かれる中で、政治的にどの層に支持されるかが今後の選挙戦の焦点にもなりそうだ。


うつみさとる氏の「血圧は下げすぎると逆効果」という発言は、医療制度や製薬業界に対する批判としての要素を強く持っている。ただし、現行ガイドラインや国際的な大規模臨床試験の結果とは食い違う部分も多く、専門家の間では議論が分かれる。医療政策と政治的アピールが交差するこのテーマは、今後も大きな論争を呼ぶだろう。

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2025-08-20 11:26:20(うみ)

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