卒業詐称問題で伊東市長が辞職表明、再出馬へ 「信任得て伊東を変える」と強調も市民の視線は厳しく

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卒業詐称問題で伊東市長が辞職表明、再出馬へ 「信任得て伊東を変える」と強調も市民の視線は厳しく

卒業証書「検察に調べてもらう」 伊東市長が辞職表明し出直し選挙へ


経歴問題に揺れた伊東市政、市長が辞職を決断

静岡県伊東市の田久保真紀市長は2025年8月7日夜、突如として開かれた記者会見で辞職の意向を表明した。焦点となっていたのは、自らの学歴を巡る疑義。市議会が辞職勧告決議を可決してからわずか数日での決断だった。田久保市長は会見の冒頭、深く頭を下げ「市民、関係者に多大なるご迷惑をおかけした」と謝罪した。

市広報誌などで「大学卒業」と記載していた経歴が、実際には「除籍」だったことが報道により明らかになり、市民の信頼は大きく揺らいだ。田久保市長は「事実に反する記載だった」と非を認め、「責任は重く受け止めている」と語った。記者会見では終始、言葉を慎重に選びながら、時折声を詰まらせる場面も見られた。

出直し選挙に再挑戦、信任問う構え


田久保市長は辞職と同時に、改めて市長選に立候補する意向も明らかにした。「一度辞め、再度出馬して信任を得た上で、伊東を変えてゆくために誠心誠意つくしていきたい」と語り、正当性を市民の判断に委ねる姿勢を強調した。

この発言を受けて、市民やネット上では賛否が分かれている。

「けじめをつけた上で出直す姿勢は評価できる」
「信任を得たいなら、まず全部説明してからにして」
「再出馬の前に、なぜ卒業と偽ったのかを語るべきでは」
「なんだか『辞めれば許される』という前例を作ったようで複雑」
「市民が試される選挙になりそう」

出直し選挙は早ければ秋にも行われる見通しだが、辞職の手続きと「卒業証書の真偽」に関する検察への上申が先行する。その後に正式な辞職届が提出されると見られている。

卒業証書「検察に委ねる」との判断に疑問も


田久保市長が自らの卒業証書について「検察に調べてもらうことで、はっきりさせたい」と発言したことには、市民からも疑問の声が出ている。これまで「証書はある」と主張していた立場から一転し、「証拠を提出する」とした今回の発言は、「なぜ今まで出さなかったのか」という疑念を拭いきれていない。

市の広報誌などでは長年にわたり「大学卒業」と紹介されていたが、実際には単位不足による除籍だったとみられ、事実との齟齬は明らか。市長本人も「確認が不十分だった」と説明しているが、市民の信頼回復には至っていない。

市民の中には、「公文書偽造にあたらないのか」「市政広報の信用はどう担保されるのか」といった声も根強い。今後の検察の対応次第では、事態がさらに混迷する可能性もある。

議会は辞職表明を評価、信頼回復は市民の判断に


市議会では、田久保市長に対して辞職勧告決議が全会一致で可決されていた。今回の辞意表明を受け、中島弘道議長は記者の質問に対し、「勇気のある賢明な決断をしていただいたと思う。これでひと段落した」と述べ、一定の評価を示した。

ただし、市政全体への不信感が残る中、「これで幕引き」とするには早計との見方もある。今回の問題は単に一人の市長の経歴にとどまらず、市の広報体制やチェック機能の不備も明らかにした。今後、市役所内部の再点検と、再発防止策の徹底が求められる。

仮に田久保市長が再選された場合、その正統性は市民の信任によって裏付けられることになるが、一方で「卒業を偽っていた人物がトップでいいのか」という根源的な疑問は、選挙戦を通じて再び問われることになるだろう。

経歴問題は「人柄」と切り離せない


今回の問題を通じて浮かび上がったのは、「経歴詐称は単なる記載ミスではなく、政治家の誠実さに直結する問題」という現実である。政治家は言葉と立場で市民を導く存在であり、その信頼の根幹にあるのが「経歴=実績=信用」だ。

繰り返しになるが、「卒業していないのに卒業したと書く」ことは、単なる事実誤認とは呼べない。選挙公報や市広報に記載された情報は、市民が投票の判断を下す材料であり、それを誤らせることは選挙制度への背信でもある。

田久保市長の「一度辞めて出直す」という行動は、形式上の責任を取ったように見えるが、その本質的な説明責任は果たされたとは言い難い。出直し選挙では、経歴の真偽とともに、なぜ虚偽の情報が出回ったのか、そのプロセスと意図も問われることになるだろう。

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2025-08-07 17:00:28(うみ)

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