2025-07-07 コメント投稿する ▼
学歴問題で辞職・再出馬の伊東市長 メガソーラー反対の旗は降ろさず「方針は変わらない」
学歴詐称問題で辞職も「再出馬」 市民は疑問と不信
静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)が、東洋大学法学部を「卒業」と偽っていた問題で、7日に記者会見を開き、自らの経歴に誤りがあったことを認めたうえで辞職を表明。しかし同時に、出直し市長選に再び立候補する意向も明かした。
市の広報誌など公的な場で「東洋大学卒業」と紹介していたにもかかわらず、実際には「除籍」だったことが判明した田久保氏。信頼を根本から揺るがす問題であるにもかかわらず、わずか1カ月あまりでの「再出馬」表明に、市民の間では強い反発と呆れが広がっている。
「辞職して出直しって、けじめどころかリセットボタンじゃん」
「税金で再選挙やらされるこっちの身にもなって」
「問題起こした本人がもう一度出てくるってどうなの?」
「1カ月で信頼回復とか都合良すぎる」
「再出馬じゃなくて、まず説明と謝罪を尽くすべきでは?」
信頼を失った状態で再び「市民の審判を仰ぐ」としても、その判断材料となるべき人物の誠実さが揺らいでいる以上、多くの市民にとっては納得のいかない選挙となるだろう。
反対運動から市長へ メガソーラー撤回は変わらぬ軸
そんな田久保氏が市政に足を踏み入れた原点が、「伊豆高原メガソーラー計画」への反対運動だ。韓国財閥系企業ハンファエナジージャパンが出資する合同会社が事業主体となり、2018年に着工された計画は、景観破壊や土砂災害リスクなどから住民の強い反発を招いていた。
田久保氏はその中心的な存在として、「伊豆高原メガソーラー訴訟を支援する会」の事務局長を務め、国会議員とともに経産省などに陳情するなど、運動を牽引してきた。その後、2019年に市議に初当選。2024年の市長選では「メガソーラー反対・白紙撤回」を公約に掲げて初当選を果たしている。
そして、市長就任後の6月の定例会でも、「市長の方針として一切変わることはない」と断言。建設中止だけでなく、すでに工事が止まり放置されている現地の安全・環境対策についても、事業者への行政指導を行うと強調した。
「メガソーラー反対の一貫姿勢だけは評価できる」
「地元の声を拾ってきたのは事実。でもだからこそ誠実であってほしかった」
「太陽光利権には毅然と立ち向かってきた人。そこは信じたい」
「政治信条と個人の資質、両方大事なんだと痛感する」
「メガソーラー反対=正義、とは言い切れない状況になった」
建設計画は事実上の“停止状態” だが残る課題も
ハンファエナジージャパンは2024年に計画から撤退。事業主体も別企業に変更されたが、建設予定地は今も手つかずのまま。行政訴訟は終結したものの、環境保全や災害リスクの問題は残されたままだ。
田久保氏は、計画中止を前提に「売電事業の断念」を確認し、計画地の保全・整備を市の責務として継続する意向を表明。反対運動の原点を忘れることなく、市長としても立場を貫く姿勢を見せている。
だが、本人の政治姿勢への一定の評価はあるとしても、「人物としての信用」「公職に就く者としての資質」に疑問符が付いた今、どこまで市民の理解を得られるかは未知数だ。
信頼なき“再出馬”は市政の混乱を長引かせるだけ
田久保氏は5月27日付で「支援する会」の事務局長を辞任しているが、市長としての公約、そして市政の軸にメガソーラー反対があることには変わりがない。これまでの行動において、少なくとも「太陽光事業への批判姿勢」についてはブレていない。
しかし問題は、その政策実現に携わる「当人の信頼」が地に落ちてしまったことだ。出直し選挙に出馬することは制度上認められていても、それが市民に「誠意」と映るかはまったく別問題だ。
辞職してすぐ立候補し直す。選挙費用は税金から。説明責任も果たされないまま。そんな構図に、「また田久保氏か…」とため息をつく市民が増えているのも無理はない。