2025-10-20 コメント投稿する ▼
伊東市長・田久保真紀学歴疑惑で議会解散、選挙と市政信頼の行方
このように、市長・議会の対立構図が鮮明になった背景には、学歴詐称疑惑という市政の信頼を揺るがす根本的な問題があります。 この発言は“改革継続”を掲げて当選した市長として、市民・議会双方の信頼回復を図ろうとする意図を示しているとも受け取れます。 このうち、田久保市長に不信任決議を可決した議会議員18人全員が再び当選しています。
市議会全員不信任決議から議会解散へ
静岡県伊東市で、田久保真紀市長に対する不信任決議が2025年9月1日に市議会で全会一致で可決されました。これを受けて、市長は議会を解散し、定数20の市議選を同市で実施する運びとなりました。市議選にあたって、市長側が支援した候補者の一部は再び当選を果たしたものの、支持票の獲得順位は9位にとどまり、実質的な支持基盤の弱さを露呈しています。
このように、市長・議会の対立構図が鮮明になった背景には、学歴詐称疑惑という市政の信頼を揺るがす根本的な問題があります。
「市民の声に耳を傾けてほしい」と市長が当選者に呼びかけ
10月20日、当選証書付与式に来賓として出席した田久保市長は、当選した市議に対し「市民の声に耳を傾けてほしい」と呼びかけました。
市長は報道陣の取材に対して、「議会の判断を尊重したい」としながらも、市長選挙出馬の意志については「私が出たいかどうかではなく、みなさんの声を聞いた上で考えたい」と述べ、明確な判断を先送りしました。
この発言は“改革継続”を掲げて当選した市長として、市民・議会双方の信頼回復を図ろうとする意図を示しているとも受け取れます。しかし、市長自身に対する信頼回復が果たされていない状況では、言葉だけでは不十分です。
学歴詐称疑惑と市政への影響
田久保市長は、市の広報誌や選挙公報などで「東洋大学法学部卒業」と経歴を掲げてきました。ところが、大学側が「卒業後に除籍になることはない」「除籍者に卒業証書を発行しない」と明言しており、実際には「卒業ではなく除籍だった」と市長自身が認めています。
市議会はこの問題を重く見て、権限の強い調査機関である百条委員会を設置。証拠書類の提出や出頭要請を市長側が拒否・遅延していることから、議会側は「説明責任を果たさない市長による市政運営は許されない」と厳しい姿勢を示しています。
このような状況の下では、市長が掲げる改革や市政の“正常化”といったスローガンも、信頼を失った状態では説得力を持ちません。市民の目からすれば、「学歴を偽ってまで市長になった人物が、市民サービス向上に本気かどうか疑わしい」という疑念が拭えないのです。
選挙結果が示した“民意”と市政の行方
先述の市議選の結果、定数20に対して前職18人と新人2人が当選しました。このうち、田久保市長に不信任決議を可決した議会議員18人全員が再び当選しています。([テレビ静岡][3])
この結果だけを見れば、市長支持派の議員が大きく後退したと言えます。市長側が支援した候補者の票数順位が9位だったという情報もあり、市長の政治的発言力・影響力は明らかに低下しています。市民の声としては次のようなコメントがあります:
「田久保市政に『ノー』という市民の多さがわかる。新しい議員には早く市政を正常化してほしい」
「田久保市長が目指した改革は進めてほしい。以前の伊東に戻るはごめんだ」
これらの声からは「市長の手法には問題があるが、掲げた改革テーマ自体は支持している」という複雑な感情も読み取れます。
地方自治法の規定では、議会が解散された場合、招集された初めての議会で市長への不信任決議が可決すれば、市長は失職します。伊東市では10月31日に臨時議会が予定されており、ここで市長失職が確実視されています。
市長が信任を喪失した以上、今後は“再起”か“撤退”かの判断を迫られています。
これからの課題と市民・市議会への問い
まず、田久保市長が市民・議会の信頼を回復できるかどうかが鍵です。学歴詐称疑惑を含めた説明責任を果たせなければ、市政運営そのものが停滞する恐れがあります。
次に、議会側の対応も問われています。市議会は市長を解散強行に追い込んだわけですが、市政の空白・混乱をいかに防ぐかが問われます。市長と議会の対立が長期化すれば、市民サービスや復興・地域振興が後回しになりかねません。
最後に、市政改革の中身です。それを掲げた田久保市長側にも、議会側にも、具体的な成果を出す覚悟があるのかが問われています。物価高、人口減少、観光客動向など地方都市で共通の問題を抱える伊東市において、改革は急務です。改革を掲げながら学歴詐称という信頼棄損に至った構図は、地方自治体の持つ“顔”としての市長像の危うさを浮き彫りにしています。
今後、伊東市民は市長・議会双方の動きを注意深く見守る必要があります。市長を引き続き務めさせるのか、あるいは市長の交代を通じて市政を立て直すのか。その判断を問われる局面が目の前にあります。