2025-10-18 コメント: 1件 ▼
田久保眞紀伊東市長の取得単位は卒業要件の半分以下 百条委が学歴詐称で刑事告発の根拠
NEWSポストセブンの取材により、同市長氏が東洋大学で取得していた単位数が卒業要件の半分以下だったことが複数の百条委員会関係者の証言で判明しました。 しかし、8月13日の百条委員会の証人尋問で、田久保市長氏は6月28日に東洋大を訪問した際に初めて除籍を知ったと証言しましたが、この主張を覆す決定的な証拠が百条委員会に提示されていたことが分かりました。
NEWSポストセブンの取材により、同市長氏が東洋大学で取得していた単位数が卒業要件の半分以下だったことが複数の百条委員会関係者の証言で判明しました。2024年10月19日に投開票を控える市議選を前に、市長氏の説明責任が改めて問われています。
「勘違い」では済まない決定的な証拠
田久保市長氏は2025年5月の市長選で初当選しましたが、6月に学歴詐称疑惑が浮上しました。7月2日の記者会見で、東洋大学を訪問したところ除籍になっていたことが分かったと述べ、卒業したつもりだったのは勘違いだと主張していました。
しかし、8月13日の百条委員会の証人尋問で、田久保市長氏は6月28日に東洋大を訪問した際に初めて除籍を知ったと証言しましたが、この主張を覆す決定的な証拠が百条委員会に提示されていたことが分かりました。
百条委員会のメンバーが8月に東洋大学から受け取った記録には、田久保市長氏が4年次までに取得していた単位数が記されていました。複数の関係者によると、その数字は「卒業要件単位数の半分もいかない」ものだったといいます。
「これで卒業したつもりって、ありえないでしょ」
「単位数見たら誰でも分かるレベルだった」
「市長はずっと嘘をついていたんだ」
「伊東市民として恥ずかしい」
「タクボるって言葉が流行るのも当然だ」
「著しく低い数字」と関係者が証言
東洋大学法学部の当時の卒業要件単位数は132単位です。百条委員会の関係者は、この数字を示して確認を試みたところ「とうてい及ばない。著しく低い数字」と証言しました。さらに別の関係者も「たったあれだけしか単位をとっていなかったのに、勘違いと口にしたのは誰がどうみても悪質です」と明言しています。
関係者が詳細について口を重くする理由について、ある百条委員会関係者は2つの理由を挙げています。ひとつはプライバシーに関わる情報だったこと、もうひとつは東洋大学にあらぬ誹謗中傷がいかないようにするためです。
しかし、この関係者は「これは非常に大事な問題ですし、市民も知って然るべき情報。たとえば取得していたのが40単位か100単位かでは、勘違いという認識が大きく変わるはず」と指摘しています。
大学時代は「放蕩娘」だった
田久保市長氏の大学時代について、全国紙政治部記者は「年次が進むにつれてバイクやバンド活動にはまり、勉強はおろそかになっていったようです。最後のほうはバイクでフラフラして、ほとんど大学に行っていないような状態だった、などと語っている」と証言しています。
田久保市長氏の母親と親交のある伊東市内の飲食店関係者は、母親が「言うことを聞かないおてんば娘で困る」とよく言っていたと話しています。それでも母親は「自由にやらせたい」と考え、田久保市長氏が伊東でカフェを開いたときも金銭的に助けたといいます。
NEWSポストセブンが以前、田久保市長氏に直撃取材した際、「どの程度、大学に行っていなかったのか」という質問に対し、「バイクでフラフラと……」など曖昧な回答しか返ってきませんでした。学歴詐称疑惑については「申し訳ないと思っている」と言いつつも、「せんなきことかと思います。ゴシップネタのような」と問題を矮小化するかのような発言もありました。
百条委員会が刑事告発に踏み切った根拠
百条委員会は8月29日、田久保市長氏が東洋大学を卒業していないと認識しながら故意に卒業と公表したと結論付け、6月28日に初めて除籍と知ったという証言を虚偽と判定し、地方自治法違反の疑いで刑事告発することを全会一致で決めました。
百条委員会の関係者は「単位数を根拠に刑事告発に踏み切った」と明言しています。4年間で卒業要件単位数の半分もいかないような数字だったため、関係者は「どう考えても勘違いできる程度ではない」と判断し、これを根拠に刑事告発を決定したのです。
市議会は9月1日、田久保市長氏の不信任決議案を提出し、出席した市議19人全員の賛成一致で可決されました。9月10日、田久保市長氏は市議会を解散し、10月19日投開票で市議選が行われることとなりました。
「タクボる」が不名誉な流行語に
SNSでは「タクボる」という言葉が広まっています。これは嘘をつくという意味で、田久保市長氏が嘘つきの代名詞のように揶揄されています。市民の間では、市長氏の一連の対応に対する不信感が高まっており、市議選の結果次第では市長氏が失職する可能性もあります。
東洋大学はNEWSポストセブンの取材に対し「8月に議会から記録請求があり、回答しました」と答えるのみで、内容についての明言は避けました。
NEWSポストセブンは10月14日、田久保市長氏の後援会を通じて質問状を送りましたが、現在までに連絡はありません。説明責任を果たさず沈黙を続ける市長氏の姿勢に、市民の怒りは頂点に達しています。
卒業要件の半分以下の単位しか取得していなかったという事実は、「勘違い」という弁解が完全な虚偽であることを示す決定的な証拠です。今後、汚名の返上は可能なのでしょうか。市議選の結果が、伊東市政の行方を大きく左右することになります。