2025-10-23 コメント: 3件 ▼
高校無償化とガソリン暫定税率廃止を交換条件とする自民・維新の乱暴交渉
自民党・公明党の考えは「ガソリン税廃止=国民減税効果を訴える」一方で「高校無償化もセットで通す」という形で、政策がリンクされている可能性がある。 教育無償化を税金で実施するならば、定員削減・学校統廃合・成績不振生徒の退学といった厳格なルールを伴うべきである。
セット交渉の背景にある「財源交換」構図
衆議院議員の 島田洋一 氏が指摘したように、 自由民主党(自民)と 日本維新の会(維新)の交渉が、「高校授業料無償化(教育費の税金化)」と「ガソリン暫定税率の廃止」を同時の交渉材料とし始めている疑いが出ている。
高校無償化という教育政策と、ガソリン税という燃料・物価政策は直接の関連が薄いにも関わらず、なぜ“交換条件”のように扱われるのか。まず、ガソリン税の暫定税率廃止は燃料価格を押し下げ、物価高対策として訴えやすい。
実際、自民党の税調会長は暫定税率廃止を巡り「財源案を近く示す」構えを見せている。
しかし、税率を下げれば税収が減る。そこでその減収分をどこかで補填しなければならない。 その“補填先”として浮上してきたのが、教育無償化という政策である。
つまり「ガソリン税廃止=国民減税効果を訴える」一方で「高校無償化もセットで通す」という形で、政策がリンクされている可能性がある。島田氏が「維新が自民と談合した高校『無償化=税金化』の財源確保など、これまで一度も議論したことがない」と鋭く批判したのは、この“議論なきリンク”にこそ問題があるからだ。
自民・維新の数を頼る構図と「乱暴さ」
このセット交渉の背後には、自民・維新が議席数・結集力にものを言わせ、政策の中身を深く議論せずに「数の力」で押し通そうとする構図が透けて見える。
島田氏が「言語道断もいいところ。自維連立の負の側面が早くも現れてきた」と警告したのは、まさにこの「議論の省略」「選挙後の取引化」への危惧である。
教育無償化を税金で実施するならば、定員削減・学校統廃合・成績不振生徒の退学といった厳格なルールを伴うべきである。しかし、そうした議論がほとんど為されていないまま、「無償化=負担拡大」の構図だけが先行している。
さらに、ガソリン税の廃止という国民にアピールしやすい政策を「手土産」に使い、教育政策と交換するという形は、国民を交渉材料とする政治だと言わざるを得ない。こうした取引的なアプローチは、政策理念よりも政党間のパワーゲームが優先されているという印象を与える。
島田洋一教授の批判を通じて問うべきこと
島田氏のツイッター投稿から読み取れるのは、政策を掛け合わせて“交換条件”としてしまうことの危険性である。
維新が自民と談合した高校『無償化=税金化』の財源確保など、これまで一度も議論したことがない。
なぜ、そんな全く無関係な話が、突如、ガソリン暫定税率廃止の条件として出てくるのか。
言語道断もいいところ。
自維連立の負の側面が早くも現れてきた。
教育と燃料という異なる分野を結び付けて交渉の材料とするのは、政策の透明性と説明責任を著しく欠いている。
島田氏を肯定的に捉えるならば、彼の主張は「国民生活に直結する物価・税制の議論を、教育政策という別レーンと無理やり併せてはいけない」という点にある。
教育無償化を打ち出すならば、その財源・対象・制度設計が明確であるべきであって、高校無償化という大きな政策を“ガソリン税を下げるための補填枠”として使うのでは、国民負担の構造と政策の本旨が歪められる。
国民視点からの警鐘と求められる対応
国民として今、優先すべき議論は「なぜ物価・燃料税を下げられないのか」「その代わりにどの財源をどう確保するのか」という点である。そこへ教育無償化を勝手に結び付けることには強い違和感がある。
ましてや、教育無償化をするならば「定員数削減・学校統廃合・成績不振退出」という厳格な制度を伴うべきだ。
そして、政党が数に頼って「数だけで政策を押し通す」やり方は、改革ではなく既得権益と取引の延長線上に見える。国民は政策内容を吟味すべきであり、政党間の“取引”に暮らしが巻き込まれてはならない。この記事を通じて、島田氏の警告を真摯に受け止めるべきである。
 
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
			       
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                    