2025-06-30 コメント投稿する ▼
岡山でも野党共闘 共産党が立民候補を自主支援 参院1人区で一本化の波
市民の声が動かした一本化 「くにともさよ氏」を共産党が支援へ
2025年の参院選に向けて、野党間での候補者一本化の動きが岡山でも進んでいる。6月30日、日本共産党岡山県委員会は会見を開き、岡山選挙区(改選数1)で立憲民主党公認の「くにともさよ」氏(元岡山市議)を自主支援する方針を明らかにした。
この決定は、市民団体「おかやまいっぽん」からの要請を受けたもの。同団体は、市民連合の政策提言「信じられる未来へ―平和と真に豊かな生活をとりもどす」に沿った政策協定の実現を呼びかけており、共産党はその内容を「正面から受け止めた」と説明している。
「自公を少数に追い込む」共産党の決意
共産党岡山県委員会の植本完治委員長は、「与党である自民・公明の勢力を少数に追い込み、自民党政治を終わらせる」という強い決意を示した。そのうえで、「選挙区では、くにともさよ氏の勝利に全力を尽くし、比例区では白川よう子氏をはじめとする党の5議席獲得を目指す」と明言した。
なお、同様の要請は立憲民主党県連や社民党県連にも行われており、いずれも肯定的に受け止められたとされる。これにより、岡山でも野党側が一枚岩で選挙戦に臨む構図が整いつつある。
くにとも氏とは何者か?「生活者の視点」を持つ元市議
立憲民主党から立候補する「くにともさよ」氏は、岡山市議として市民生活の向上に取り組んできた人物。特に女性・子育て支援、教育の充実、非正規雇用問題などに関心を持ち、草の根の声を丁寧にすくい上げてきた。
岡山県は保守色が強い選挙区ではあるが、過去の国政選挙では無党派層の動きによって情勢が揺らいだこともあり、くにとも氏が掲げる「生活の安心と希望の回復」というメッセージがどこまで浸透するかが注目されている。
共闘に対するSNSの声、賛否交錯
ネット上では、岡山での共闘発表に対してさまざまな声が上がっている。市民団体からの働きかけによって政党の方針が動いたという点に対しては肯定的な意見も多い一方、共産党が「自主支援」という形を取ったことに疑問を呈する声もある。
「くにともさん、地に足のついた候補だと思う。岡山で本当に勝ってほしい」
「市民の声で政治が動いた例。こういうのが本当の民主主義だと思う」
「共産党が出ないのは正解。でも“自主支援”って曖昧じゃない?」
「選挙で勝つために理念曲げてるだけに見える」
「与党が強い岡山で一本化は正直苦しい。でも挑戦しないと何も変わらない」
こうした投稿からもわかるように、今の有権者は政党間の調整だけでなく、「誰のために政治をするのか」という姿勢に敏感になっている。
問われるのは「連携の質」 理念の違いを超えられるか
野党共闘には毎回、政策のすり合わせや支持層の温度差という課題がつきまとう。今回も「自主支援」という表現が示すように、共産党は完全な合流ではなく一定の距離を保ちながらの支援にとどめている。これは、政策的な違いを抱える立民・共産両党の現実的な判断といえる。
だが、それでも一本化によって選択肢が絞られることで、有権者にとっては分かりやすくなり、結果的に「自民一強」の構造を崩す一歩となる可能性がある。今回の岡山の選挙戦は、単なる勝敗以上に、「野党共闘の進化形」が試される舞台になるだろう。