2025-09-02 コメント投稿する ▼
岸博幸氏が自民党総括報告を批判 参政党躍進との対比欠如と「解党的出直し」の必要性
参院選惨敗を受けた自民党総括報告書に専門家の疑義
慶應義塾大学教授であり、自らもかつて自民党から参院選に出馬して落選した経験を持つ岸博幸氏が、自身のSNSで自民党の総括報告書について言及した。報告書では参院選の惨敗を分析しているが、岸氏は「敗因の分析が若干甘い」と指摘。特に、参政党の躍進と自民党の没落を対比することで、より明確に敗因を浮かび上がらせられるのに、その視点が欠けていると批判した。
さらに、改善策については「自ら幹部に提言した内容がかなり取り入れられており、方向性としては悪くない」と評価しつつも、肝心なのは「解党的出直し」という表現だと強調。これは単なる政策課題の修正ではなく、党という組織そのものを一から立て直すという意味合いを持つ。
「参政党の躍進を分析に入れなければ不十分」
「解党的出直しを本気でやる気があるのか」
「続投と言われても納得できない」
「政策修正だけでなく組織改革が必要」
「石破総理の発言からは危機感を感じなかった」
参政党の躍進と自民党の没落
今回の参院選で参政党が躍進した背景には、従来の政治姿勢への不満や新しい選択肢を求める有権者の動きがある。自民党が長期にわたり政権を担ってきたものの、生活実感に沿わない政策や既得権益構造への不信が広がり、結果的に支持離れが進んだ。
一方、参政党は新鮮なメッセージと組織力で票を伸ばした。岸氏が指摘するように、この対比を明確にすることが、敗因分析の核心である。党内の論点整理だけでは、国民が求める変化に応えることは難しい。
解党的出直しの必要性
岸氏が強調した「解党的出直し」は、単なるスローガンではなく、党の在り方そのものを問い直す改革の象徴だ。政治資金の透明化、派閥政治からの脱却、そして政策決定過程における国民参加の拡大などが含まれるべきだとされる。
石破茂総理は両院議員総会で続投を表明したが、その発言から「本気で党を立て直す意思は伝わってこなかった」と岸氏は疑問を呈している。国民に信頼される政党へと再生できるかは、解党的な覚悟の有無にかかっている。
石破政権に求められる組織改革と国民の視線
自民党が支持を回復するには、補助金や給付金頼みの経済対策ではなく、減税を通じて国民生活を直接支える政策が不可欠だ。また、企業・団体献金に依存する政治文化の見直しや、インボイス制度の廃止といった国民に寄り添った改革も求められる。
「泥舟政権」と揶揄される現状を打開するためには、単なる政策調整では不十分であり、党の基盤を揺るがすほどの大改革が必要だ。石破総理にその覚悟があるのか、今後の国会運営や総裁選前倒し論の行方で試されることになる。
自民党総括報告と解党的出直し論 石破政権の限界を問う
参院選惨敗を受けた総括報告書は一つの節目だが、それが単なる総論に終われば、国民の失望はさらに深まるだろう。岸博幸氏の警鐘は、自民党が「解党的出直し」を断行できるかどうかという本質的な問いを突きつけている。石破政権が続投に固執すれば、党内外からの不信は強まり、次なる選挙での危機に直結しかねない。