2025-11-20 コメント投稿する ▼
参政党塩入清香氏が片山財務相をべた褒め 氷河期世代代表が初質疑で政策論争最前線と評価
2025年7月の参院選東京選挙区で「さや」名義で初当選した塩入氏は、就職氷河期世代としての経験を前面に押し出し、財政政策について鋭い質疑を展開した。 1982年生まれの塩入氏は、雇用に恵まれなかった「就職氷河期世代の代表」であることを選挙戦でも強調しており、この立場から財政政策について質疑を行った。
参政党新人・塩入清香氏が財務相をべた褒め
初の国会質疑で片山氏を「政策論争の最前線」と持ち上げ 氷河期世代の視点で財政政策に鋭く切り込み
参政党の塩入清香参院議員(42)が2025年11月20日、参院財政金融委員会で国会初質疑に臨み、片山さつき財務相に対し「政策論争の最前線に立ってこられた方」として冒頭でべた褒めした。2025年7月の参院選東京選挙区で「さや」名義で初当選した塩入氏は、就職氷河期世代としての経験を前面に押し出し、財政政策について鋭い質疑を展開した。
冒頭、塩入氏は「片山先生、このたびは財務大臣就任おめでとうございます」と笑顔で切り出し、「率直にとってもうれしいです、はい」と述べた。続けて「経済、財政、税制の分野で政策論争の最前線に立ってこられた方」として片山氏を持ち上げ、「税制を根本から見直していただき、日本人の幸せにつながる税制につなげていただけると信じております」と期待を込めた。片山氏も「ありがとうございます」と笑顔で応じる和やかなやり取りとなった。
氷河期世代の代表として初質疑に挑戦
塩入氏は前日の19日にXで「就職氷河期世代としての経験を胸に、皆様の暮らしに寄り添った視点でしっかりとお聞きしてまいります」と決意を表明していた。1982年生まれの塩入氏は、雇用に恵まれなかった「就職氷河期世代の代表」であることを選挙戦でも強調しており、この立場から財政政策について質疑を行った。
質疑では、自らの世代が直面してきた困難な就職環境と現在の経済状況を重ね合わせながら、政府の財政政策の在り方について鋭く切り込んだ。就職氷河期世代は1993年から2004年にかけて新卒で就職活動を行った世代で、バブル経済崩壊の影響により厳しい就職環境に直面した。
「やっと参政党から国会議員が生まれて、本当の政策議論ができそうです」
「片山大臣なら財務省の体質を変えてくれるかもしれません」
「氷河期世代の声がようやく国会に届く時が来ました」
「既存政党では聞けない質問をどんどんしてほしいです」
「参政党の議員らしい、しっかりとした政策論議を期待しています」
財務省出身の片山氏への期待と評価
片山氏は元大蔵省主計官で、女性初の財務大臣として注目を集めている。先月行われた大臣就任後初の記者会見では、いわゆる「ザイム真理教」に言及し、財務省のミッションは「財政の帳尻を合わせることだけが究極目的なんじゃなく、成長する日本を将来に残すこと」と述べ、従来の財務省の姿勢からの転換を打ち出している。
片山氏は財務相として初登庁した際に幹部を前に「財政均衡を重視するだけでなく、物価高に応じて予算を増やすと財務省から言うべきだ」などと訓示し、「これからはザイム真理教のデモが起きるのではなく、財務省が夢につながる予算を作ってくれていると思っていただけるように、マインドをリセットしてほしい」と職員に求めた。
こうした片山氏の方針転換について、塩入氏は質疑で高く評価。特に就職氷河期世代が長年にわたって苦しんできた雇用や所得の問題について、積極財政による解決を期待する姿勢を示した。
参政党の経済政策と氷河期世代支援
塩入氏は選挙戦で「日本人ファースト」や「消費税廃止」を掲げ、経済政策として消費税の段階的減税と将来的な廃止、積極財政による景気回復を訴えていた。参政党は消費税廃止や積極財政を主要政策に掲げており、従来の財政均衡論とは一線を画している。
就職氷河期世代への政策では、参政党は非正規雇用の正規雇用化を掲げているものの、就職氷河期世代に特化した形では公約に記載していないのが現状だ。しかし、塩入氏の国会での質疑により、この世代の声がより具体的に政策議論に反映される可能性がある。
高市政権の積極財政路線と財務省改革
高市内閣は「責任ある積極財政」を掲げており、片山氏の財務相起用はその象徴的人事とされる。片山氏は就任後に改定された財務省のパンフレットについて「客観的に書くようになった」と指摘し、財政健全化重視から脱却する姿勢を示している。
片山氏には「租税特別措置・補助金見直し担当」という肩書もついており、財務省幹部は「これは日本版DOGEだ」と表現している。これはトランプ米政権が設けた政府効率化省を念頭に置いたもので、歳出の見直しを進める狙いがある。
今後の政策議論への影響
塩入氏の初質疑は、参政党が掲げる政策の具体化に向けた重要な第一歩となった。特に就職氷河期世代の代表として国会に送り込まれた意義は大きく、この世代が抱える雇用、所得、住宅、年金などの複合的な課題を政策議論の俎上に載せる役割が期待される。
塩入氏は財政金融委員以外に災害対策特別委員会、参院憲法審査会にも所属しており、今後も多岐にわたる分野で質疑を行う予定だ。片山財務相との今回のやり取りを皮切りに、参政党が訴える「既存政党とは異なる政策」がどこまで政府を動かせるかが注目される。
財務省改革を進める片山氏と、就職氷河期世代の声を代弁する塩入氏の組み合わせは、今後の財政政策議論に新たな視点をもたらす可能性がある。経済の停滞に苦しんできた世代の代表と、財務省改革を掲げる大臣の対話が、日本の経済政策にどのような変化をもたらすか、今後の展開が注目される。