2025-10-23 コメント投稿する ▼
連合芳野氏、選択的別姓めぐり公明に期待、高市首相と考え方違うと指摘
連合の芳野友子会長は2025年10月23日の記者会見で、高市早苗首相が選択的夫婦別姓の導入に否定的な見解を示していることについて、連合とは少し違った考え方だとした上で、自民党との連立政権から離脱した公明党について、同じような考え方を持っているので一緒に行動できたらいいと期待を示しました。
旧姓使用の法制化で対応へ
自民党と日本維新の会の連立合意書では、旧姓の通称使用法制化を掲げています。高市氏は選択的夫婦別姓に反対の立場を取り、旧姓の通称使用拡大によって不都合を解消できるとの考えです。平口洋法相は22日の就任記者会見で、高市首相から旧姓の通称使用拡大の法制化を指示されたことを明らかにしました。
高市氏は自民党総裁選の公約で、法律婚において夫婦別姓は認めず、世帯ごとの戸籍制度は維持するとの立場を明確にしています。全国知事会のアンケートでは、選択的夫婦別姓の議論を進めることには賛成としたものの、旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体に義務づける法律を成立させたいと回答していました。
政府は2026年の通常国会に旧姓使用の法制化に関する法案を提出する方針です。しかし、選択的夫婦別姓を求める側からは、通称使用では根本的な解決にならないとの批判も根強くあります。
「旧姓使用じゃ不十分だって何度も言ってるのに」
「公明党が抜けたから、別姓導入は遠のいたな」
「連合は公明と連携するのか、興味深い」
「女性首相なのに女性閣僚2人って少なすぎる」
「能力で選んだ結果が2人なら仕方ないけど」
公明党との連携に期待
芳野氏は2025年4月に公明党本部を訪問し、斉藤鉄夫代表に選択的夫婦別姓制度の実現を要請していました。公明党は選択的夫婦別姓制度導入推進プロジェクトチームで議論を進めており、法制審議会の答申に近い形でまとまりつつあると説明していました。
斉藤氏は当時、まずは与党でしっかり議論し、閣法として提出できるよう自民党に呼びかけていると述べていました。しかし、公明党は10月10日に自民党との連立政権から離脱する方針を決定し、選択的夫婦別姓の実現は遠のいた形となっています。
芳野氏は会見で、高市首相については初めて女性が首相になったのは意義深いとした上で、首相が夫婦別姓に慎重である点を念頭に、少し違った考え方だとして、政策要請でしっかり伝えたいと強調しました。連合と公明党が選択的夫婦別姓で連携する可能性が出てきたことで、今後の政治状況に新たな動きが生まれる可能性があります。
女性閣僚2人に失望
高市内閣の女性閣僚は、片山さつき財務相と小野田紀美経済安全保障担当相の2人にとどまりました。高市首相を含めても3人で、石破政権とほぼ同じ水準です。
高市氏は自民党総裁選で、内閣や党執行部の人事について、女性だからということではなく、能力のある方、喜んで働こうという方々を今までよりはるかに多く女性からも選んで活躍していただくと述べていました。しかし、実際の組閣では女性閣僚の増加は実現せず、芳野氏は非常に期待をしていたが、蓋を開けてみると2人で、石破政権とあまり変わっていないとして失望感を示しました。
初の女性首相の誕生は歴史的な意義を持つものの、女性活躍推進の観点からは期待外れの結果となりました。連合は労働組合の中央組織として、ジェンダー平等の推進を重要課題の一つとしており、高市政権に対して今後も選択的夫婦別姓の実現や女性活躍推進を強く求めていく構えです。
選択的夫婦別姓は家族の絆を弱め、戸籍制度を破壊する恐れがあります。夫婦同姓の原則を維持しつつ、旧姓の通称使用を拡大することで、仕事上の不便は十分に解消できるはずです。高市首相の方針は、伝統的な家族観を守りながら実務上の問題に対処する現実的なアプローチといえます。