2025-09-15 コメント投稿する ▼
連合芳野友子会長「消費税減税反対」発言に疑問
本来「働く人のための組織」とされる連合だが、発言内容は労働者の声よりも経営者の論理を代弁しているのではないかという指摘が相次いでいる。 これらの反応は、芳野会長の発言が労働者の痛みよりも国家財源論や経営者目線に偏っているとの受け止めを示している。 今回の芳野会長の発言がその論理に沿ったものと受け止められることで、労働者目線の政治活動が失われる懸念が生じている。
連合芳野友子会長「消費税減税反対」に広がる違和感
日本労働組合総連合会(略称:連合)は、日本最大の全国中央労働組合組織であり、約700万人規模の組合員を抱える。ところが、その代表である芳野友子会長が「安易な消費税減税には反対する」と発言したことが波紋を広げている。本来「働く人のための組織」とされる連合だが、発言内容は労働者の声よりも経営者の論理を代弁しているのではないかという指摘が相次いでいる。
芳野会長は記者会見で「消費税は社会保障費を支える重要な財源だ。安易に税率を下げるべきではない」と明言した。さらに、減税を議論するのであれば「不足する財源をどこから充当するのかを示す必要がある」とも語った。立憲民主党や国民民主党が時限的減税を打ち出す中、連合はその支持団体でありながら真っ向から釘を刺す形になった。
労働者不在の議論という批判
連合は、各産業別・企業別労働組合を束ね、賃上げ交渉や最低賃金改善、雇用制度の提言などを担ってきた。だが今回の発言は、労働者の実感を反映していないと見られている。物価高で生活が圧迫される中、消費税減税を望む声は強い。とりわけ低所得層や非正規雇用者にとって、消費税は大きな負担であり、生活直撃の問題である。
SNS上では次のような声が広がった。
「消費税を守れというなら、誰のための連合なんだ」
「経営者の声しか聞いていないように見える」
「労働者に寄り添う気がないなら名前を変えるべき」
「働く人の代表を名乗る資格はない」
「経営者のための政治活動だと露呈した」
これらの反応は、芳野会長の発言が労働者の痛みよりも国家財源論や経営者目線に偏っているとの受け止めを示している。
経営側との距離と労働者の乖離
連合は1989年、旧総評や同盟などを統合して発足した。「春闘」を通じて賃上げをリードし、労働条件改善に一定の成果を上げてきた。しかし近年は経営者との協調色が強まり、労働者側から「本当に自分たちを代表しているのか」という不信が広がっている。
特に消費税をめぐる議論は、財界や一部経営層が「安定財源維持」を理由に減税に慎重な立場をとってきた。今回の芳野会長の発言がその論理に沿ったものと受け止められることで、労働者目線の政治活動が失われる懸念が生じている。
“労働組合”の名を掲げる資格はあるのか
もし連合が労働者よりも経営者に寄り添う政治活動を続けるならば、その存在意義は根本から問われることになる。名称に「労働組合総連合会」と掲げていても、実態が経営者寄りであるならば看板倒れだ。むしろ「労使調整連合」といった形に変えるべきだ、という厳しい声も聞かれる。
労働者のために活動するならば、今求められているのは物価高のなかで生活を守る具体的施策である。消費税減税の是非を論じるにしても、まず労働者の立場に立った現場の声を政策に反映させることが不可欠だ。連合が「誰のために存在する組織なのか」を改めて問い直す必要がある。