2025-08-02 コメント投稿する ▼
33万票で落選の衝撃――浜田聡氏「個人では満足、党としては反省」参院選と選挙制度の歪みに切り込む
浜田聡氏、33万票超えも落選 制度の限界があらわに
2025年の参議院選挙で、NHK党(政治家女子48党)から比例代表で出馬した前参議院議員・浜田聡氏が、33万5000票超という個人得票を得ながらも落選するという異例の結果となった。個人得票数では全国7位という高順位にもかかわらず、ドント方式による議席配分により、党としての得票数が及ばず、議席獲得に至らなかった。
臨時国会が始まった1日には、SNS上で多くの有権者が疑問や不満を口にした。
「33万票取って落選とか、マジで選挙制度おかしくない?」
「個人票で勝っても党の得票がなきゃ意味ないって制度、そろそろ見直すべきでは」
「浜田さんの国会質問、毎回楽しみにしてたのに残念すぎる」
「あれだけ活動してた議員が通らないって、誰得なんだろう」
「参院選でこれだけ票取って落選って、普通に国民の意思が無視されてる感ある」
「個人としては満足、党としては反省」 浜田氏が語る本音
ABEMAのインタビューで浜田氏は、「たくさんの票をいただき感謝している。個人としては満足しているが、党全体の得票数が足りなかった点については、幹部として反省している」と冷静に選挙を総括した。
比例代表制度については、「個人に投票する仕組みがある一方、政党の得票が一覧で見えない。すべての票が政党名で集計されたら、もう少し違う結果になるかもしれない」と語り、現行制度の構造的課題に言及した。
また、浜田氏は「党勢拡大という意味では力不足だった」と述べつつも、「一議員としてできる限りのことはやった」と、党内外からも高く評価されてきた地道な議員活動を振り返った。
質問主意書の鬼 「無所属でも政策提言はできる」
浜田聡氏の国会活動の最大の特徴は、その膨大な質問主意書の提出数にある。国会会期中に提出された全質問主意書のうち、実に半数以上が浜田氏からのものであり、現職時代は“質問主意書の鬼”とも称された。
「主意書は文書での質問。委員会のように自分で話す必要はなく、有識者の協力を得ながら政策提言ができる。特に少数会派の議員にとっては、有効な武器になる」と語る浜田氏の姿勢は、一人でも政治を動かすという信念に支えられている。
かつては、財務大臣だった麻生太郎氏から質問内容を高く評価されたこともあり、独自の問題意識と調査力が光る存在だった。与党議員が触れない課題に真正面から向き合う姿勢に、多くの有権者が共感してきた。
「誰も触れない問題を拾う」浜田氏の信念と今後
浜田氏は「需要があるのに、他の議員が触れない問題を扱うよう心がけてきた」と語る。その需要はSNSの反応などで測ってきたとし、「誰も取り上げない、だが国民にとって重要な問題を扱うことこそ、議員の役目」と語気を強めた。
今後については、地方選挙への挑戦を見据えており、「1人でも政治団体は作れる。全国各地で毎週のように行われている地方選に積極的に挑み、自らの理念を広めていきたい」と意欲を示した。
この発言は、「一度の落選で終わらせない」という覚悟の表れでもある。国政での経験を生かし、地方から政治を動かす構想を持ち、現実的かつ実行力のある方針を示した。
「選挙制度と民意のズレ」を考える時期に
浜田氏の落選がここまで大きな反響を呼んだ背景には、選挙制度が民意と必ずしも一致しない現状への疑問がある。多くの票を集めた個人が落選し、党の得票によって順位が逆転する――この現実に、多くの国民が違和感を抱いている。
制度の見直しが即座に実現することは難しいが、今回の選挙結果を通じて、比例代表制のあり方や政党と個人のバランスについて、国会内外で真剣に議論される契機となる可能性は高い。