2025-07-20 コメント投稿する ▼
旧統一教会支援候補が相次ぎ落選 浜田聡氏も議席失い「影響力」の実態が露呈
支援受けたNHK党・浜田氏が落選、信者候補も最下位
7月20日に投開票された参院選で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)から支援を受けたとされるNHK党の浜田聡氏(48)が比例代表で落選した。浜田氏は現職として国政に在籍していたが、議席の維持は叶わず、信者を含む支援体制の限界が明らかになった。
また、千葉選挙区から立候補した諸派の新人、小笠原裕氏(62)も落選。旧統一教会の現役信者であり、政治団体「日本の家庭を守る会」の代表として、憲法改正による「家庭保護条項」の創設や、教団の解散命令に対する反対を訴えたものの、得票数では最下位に沈んだ。
かつては「政界に影響力を行使してきた」との印象があった旧統一教会だが、今回の選挙結果は、実際の集票力が極めて限定的であることを突きつけた。
「もう“選挙で票を動かす力”なんてないってことが証明された」
「あれだけメディアに出てた浜田氏でも、組織票じゃどうにもならなかったんだね」
SNS上では、旧統一教会の政治的影響力に疑問を呈する有権者の声が目立った。
支援を公言したNHK党、期待は空振りに
NHK党の立花孝志党首は選挙前の記者会見で、旧統一教会からの支援を公に認めていた。「信教の自由を守る」という立場から、同教団に対する解散命令に異議を唱え、安倍晋三元首相銃撃事件後の政府対応についても強く批判していた。
立花氏は「岸田文雄元首相は犯人の思うつぼになるような対応を取った」とし、解散命令請求に反対する姿勢を強調。浜田氏も国会質問を通じて繰り返し教団擁護の主張を展開していた。
だが、こうした主張は広く有権者に受け入れられるには至らず、党としても比例代表で議席を伸ばすことはできなかった。旧統一教会との明確な関係性を打ち出したことが、有権者の共感を得るどころか、かえって忌避感を招いた可能性もある。
「信教の自由と政治癒着は別問題。そこを混同してる感じが不快だった」
「政党が堂々と旧統一教会から支援受けてるとか、終わってる」
市民からは厳しい視線が向けられ、支持拡大どころか、反発を招く結果となった。
「影響力」の実態は6万票 冷める支援、離れる政治
かつては自民党や旧民社党の一部議員と関係を持ち、「票の出所」として一定の存在感を放っていた旧統一教会。だが、2022年の安倍元首相銃撃事件以降、政治との距離を問う声が高まり、自民党も明確に関係を断絶した。
その後、国政選挙での候補者支援は控えていたが、今回3年ぶりに復帰。しかし、全国規模での集票力は「約6万票前後」とされており、参院選の比例代表で1議席を得るために必要な「おおよそ100万票」には遠く及ばない現実が改めて露わとなった。
かつての「組織的支援」も、今では教団内部の求心力の低下とともに機能不全に陥っているとされる。地方支部の活動縮小、信者の高齢化、若年層の離脱など、組織の持続性にも疑問符がつく状態だ。
「旧統一教会の“組織票”って、もう選挙に意味あるの?」
「信者だって投票行かなくなってるんじゃないの?」
市民の間にも、「かつての影響力」は既に過去のものだとの見方が広がっている。
信者候補の敗北が象徴する“政治からの退場”
小笠原氏の敗北は、旧統一教会が政治に直接送り込もうとした“象徴的な挑戦”の失敗でもある。自身が信者であることを公表し、「家庭保護条項」など独自色のある政策を訴えたが、結果は全候補中最下位。
宗教と政治の関係が厳しく問われる中で、信者候補が堂々と立候補すること自体、社会的な違和感を抱かれるケースも少なくない。とりわけ、過去に献金や家庭問題などで多くのトラブルを抱えてきた旧統一教会が支援母体となることは、有権者にとって看過できない問題だ。
今後、教団が政治的な影響力を再び持つには、国民からの「信頼の回復」が不可欠だが、そのハードルは極めて高い。今回の選挙結果は、信者・支援候補の敗北という形で、明確に民意が下されたと言っていい。