2025-08-04 コメント投稿する ▼
石垣市長選、箕底用一氏が出馬断念 三つどもえ回避で情勢変化へ
石垣市長選、箕底用一氏が出馬断念 三つどもえ回避で「変革遠のく」懸念
8月17日投開票の沖縄県石垣市長選で立候補を表明していた市議の箕底用一氏(44)が4日夕、出馬を断念すると発表した。市内で開いた記者会見で「このまま三つどもえで突入すれば変革が遠のく」と強調し、「勝機のない戦いを避けるため、自ら身を引く」と説明した。支持する候補者は明言せず、今後も中立の立場で市政に関わる意向を示した。
勝算低下、世論調査が決断の後押し
箕底氏は「一騎打ちであれば勝てるとの手応えがあったが、三者が出馬する状況では勝算が限りなく低くなる」と述べ、独自の世論調査結果を踏まえて出馬断念を決断したと説明。市政への危機感をにじませ、「このままでは石垣の未来が大変なことになる」と警鐘を鳴らした。
特に、議会の不信任決議を受けて失職した前市長の経緯や、政策上の懸念に言及。「公文書偽造や自民党との結託による不信任案、そこからの擁立・推薦という茶番は到底許されるものではない」と強く批判した。
「勝てない戦いを続ければ、市政は変わらない」
「政治的駆け引きより市民の未来を優先すべき」
現市政への不満と政策の対立
箕底氏は会見で、これまで掲げてきた「世代交代」「経済対策」「医療福祉」など市民の声を反映した政策を改めて強調。「現職・中山市政では暮らしの実態が見えていない」と指摘した。立候補予定者同士の一本化を目指し、これまで6回にわたり砥板芳行氏と直接協議したが、国防や日米訓練の在り方をめぐる立場の違いが大きく、合意に至らなかった。
「私は抑止力があってこその平和と考える。その信念に揺らぎはない」と述べ、国防政策での一線を守ったことが一本化失敗の背景にあったことを明らかにした。
「安全保障の根幹を譲ることはできない」
「敗退ではなく出発点」今後も中立で活動
「一本化を求める会」については、「同級生や後援者もおり、公平な議論が行われたことに感謝している」と述べつつ、「決断はあくまで私自身の意志。これは敗退ではなく、決意の出発点だ」と前向きな姿勢を示した。
また、「政治を終えるつもりはない。残された市議の任期で全力を尽くし、次なる挑戦に向けて自らを鍛える」と語り、今後も中立の立場から市政に関わる決意を強調した。石垣市長選は、箕底氏の離脱により事実上の一騎打ちか、それとも新たな構図が生まれるのか、最終盤に向けて情勢が変化しそうだ。