2025-03-29 コメント投稿する ▼
河野太郎氏、SNSでのデマを一蹴「中国寄り」論争に終止符
■ ネットで広がった誤った情報の数々
番組内では、河野氏に対するデマや誤解についていくつかの具体的な質問が投げかけられた。
- 「中国生まれ、中国国籍」という噂
河野氏はこれについて、「全くのデマです。根拠は一切ありません」ときっぱり否定した。
- 「中国共産党のバッジをつけていた?」
これは河野氏が過去に北京で開催された大臣会合に参加した際、ホスト国が配布したバッジに関する誤解から生じたものである。河野氏によると、そのバッジはセキュリティを通過するためのもので、他国の代表も同じものを着けていたという。つまり、中国共産党とは一切関係のないものだ。
- 親族の会社「日本端子」が中国の太陽光ビジネスで利益を得ている?
これも誤情報であり、河野氏は「日本端子は太陽光パネルを製造しておらず、北京の工場でも主な取引先は日本の自動車メーカーだ」と説明。中国向けの売上はほとんどないとのことだった。
- 外務大臣時代に中国に便宜を図った?
これについては、「全くそのようなことはありません。むしろ、私は日米同盟の強化に力を入れ、南シナ海や尖閣諸島での中国の行動については国際会議で厳しく非難してきました」と、外交の立場をしっかりと明言した。
■ SNSでの誹謗中傷への対応
河野氏は、SNS上での誹謗中傷と、建設的な意見を区別することが大事だと強調した。匿名で投稿される誹謗中傷については、事務所としては基本的に対応しない方針だという。また、「SNSでブロックされると意見が言えない」との批判に対しては、「建設的な意見はどんな方法でも受け付けている」と説明し、ホームページや郵送などで意見を送ることができると伝えた。
ネット上での誹謗中傷について、河野氏は「デマに付き合う必要はない」とし、ブロックを実行することに対する批判についても「おかしい」と語った。実際に河野氏は、デマを拡散した人物に対して開示請求や訴訟を行い、すでに1件では勝訴しているという。損害賠償とともに、投稿の削除を命じられたことも明かした。
■ 中国との外交と日本の立ち位置
この番組では、河野氏が中国との外交に対する考えも語った。河野氏は、中国の軍事的拡大について「中国の軍事予算は年々増えており、特に尖閣諸島周辺での挑発的な行動が続いている」と指摘。その上で、「日本の安全保障戦略において、これをどう抑え込むかが重要だ」と強調した。
また、経済的な関係についても言及。「中国が不当に安い価格で製造した商品を輸出し、他国の産業に影響を与えている問題がある」とし、国際ルールに基づいた健全な競争が求められると訴えた。
さらに、アメリカやヨーロッパ、オーストラリアといった民主主義国家との連携を重視し、「アメリカがリーダーシップを取るべきところが、トランプ政権以降、アメリカの姿勢が中国やロシア、北朝鮮に有利になっている」と危機感を示した。
■ グローバルサウスへの対応
河野氏は、国際社会における「グローバルサウス」の影響力が増している現状を踏まえ、今後の日本の対応についても言及した。これまで日本は、ODA(政府開発援助)や技術協力を通じて信頼を築いてきたが、今後は民間企業レベルでの経済協力がますます重要になると考えている。
河野太郎氏は、SNS上でのデマや誹謗中傷に対して、毅然とした態度を取るべきだとし、法的措置を含む対応を取っていく姿勢を示した。また、中国との外交については、軍事的脅威を抑えつつ、国際ルールに基づいた健全な競争を求める立場を取るとともに、価値観を共有する国々との連携の重要性を訴えた。