2025-10-07 コメント投稿する ▼
高市早苗総裁、裏金議員・萩生田光一氏を幹事長代行に起用した真意と波紋
萩生田氏は旧安倍派の幹部で、政治資金収支報告書に記載されなかったパーティー券収入が、過去5年間で2728万円に上ることが明らかになっています。 高市総裁は総裁選中から「裏金議員の起用を否定しない」との立場を取っていました。 しかし、政治改革を掲げた新体制の船出としては、極めて異例の判断です。 旧安倍派の支持を確保することで、高市体制の安定を図る狙いがあるといわれています。
高市新総裁が“裏金議員”を起用
自民党は2025年10月7日、新しい役員体制を発足させました。高市早苗総裁は、萩生田光一元政調会長を幹事長代行に任命しました。
萩生田氏は旧安倍派の幹部で、政治資金収支報告書に記載されなかったパーティー券収入が、過去5年間で2728万円に上ることが明らかになっています。いわゆる「裏金議員」の代表格といわれる人物です。
高市総裁は総裁選中から「裏金議員の起用を否定しない」との立場を取っていました。今回の人事は、まさにその言葉通りの行動といえます。しかし、政治改革を掲げた新体制の船出としては、極めて異例の判断です。
識者の間では、「なぜ今この人物なのか」「国民への説明が必要だ」との声が広がっています。
党内の力学と高市氏の選択
萩生田氏の起用は、党内の派閥バランスを意識したものとみられます。旧安倍派の支持を確保することで、高市体制の安定を図る狙いがあるといわれています。
また、実務能力に優れた萩生田氏を執行部に置くことで、政権運営に経験値を加えたい思惑もあるでしょう。党の要職を旧安倍派に一定程度開放することは、党内融和のメッセージとも受け止められます。
しかし、その一方で、「清潔な政治」を訴えてきた高市総裁の看板とは相反する人事です。政治資金をめぐる不祥事が党の信頼を傷つけたばかりの中で、なぜこのタイミングなのかという疑問が残ります。
説明責任と国民の不信
萩生田氏は過去に党から処分を受けた経歴があります。それでも重要ポストに復帰させる以上、高市総裁には明確な説明責任があります。
党の幹部が「処分も済み、選挙で審判を受けた」と語っても、納得する国民は多くありません。説明を避ければ避けるほど、「また身内に甘い政治」との批判を強める結果になります。
「裏金議員を再登用なんて信じられない」
「国民の声を聞いてない証拠だ」
「変わるといったのは口だけか」
「身内の論理ばかり優先している」
「政治の信頼をこれ以上壊さないでほしい」
こうしたSNS上の声は、政権に対する信頼の危うさを映し出しています。改革を掲げた政党の原点が、再び試される局面です。
起用がもたらす影響
この人事が今後の政権運営に与える影響は小さくありません。第一に、政治資金問題の追及が再燃する可能性があります。野党やメディアは、説明不足を格好の攻撃材料とするでしょう。
第二に、党内の「改革派」と「保守派」の対立が強まるおそれがあります。高市氏が本気で改革を進めようとしても、旧派閥勢力との衝突を避けるのは難しい局面です。
第三に、有権者の離反です。汚職体質を改めない政党という印象が広がれば、次期選挙でのダメージは避けられません。
高市総裁がこの人事を「現実的な選択」として正当化するなら、国民に向けてその理由を率直に説明するべきです。説明を怠れば、改革を掲げた看板は空洞化します。
政権が信頼を取り戻すためには、透明性の確保と、何より国民への誠実な説明が欠かせません。今回の人事は、その試金石となるでしょう。