2025-08-26 コメント投稿する ▼
山田太郎議員「こども家庭庁7兆円予算は不透明」 委託費や交付金に厳しい指摘
山田太郎議員、こども家庭庁の7兆円予算に「不透明さ」指摘
自民党の山田太郎参院議員(全国比例)は8月26日、党「こども・若者本部」で令和8年度概算要求について議論したことを自身のSNSで明らかにした。こども家庭庁の来年度予算は7兆円超に上るが、世論からは「規模が大きすぎる」「使途が分かりにくい」といった批判が強まっており、山田氏は「同庁には説明責任がある」と強調。半年以上前から独自に調査を続けてきた経緯を踏まえ、改めて党内で問題提起したという。
4つの問題点を列挙
山田氏は、同庁予算に関して特に次の4点を問題視した。
第一に「経常経費と政策経費の混在」。保育所整備や児童手当といった毎年必要な経常経費に、新規施策や広報費といった政策経費が混在しており、「国民から見て何にいくら使われているか分からない」と指摘。証拠に基づく政策立案(EBPM)の観点からも効果検証が困難だとした。
第二に「委託予算の不透明さ」。NPOや広告代理店に流れる委託費の中身や成果が説明不足であり、「真面目に取り組む団体まで疑われる事態になっている」と批判。委託内容と効果を徹底的に「見える化」すべきだと訴えた。
第三に「自治体交付金の不明瞭さ」。どの自治体にどの程度の金額が渡り、どのように使われたのかを国が把握していない点を問題視。「国費が入っている以上、国が把握すべきで、予算に管理番号を振りトレーサビリティを確保する必要がある」と述べた。
第四に「多重委託構造」。再委託や再々委託が横行し、予算の流れがブラックボックス化している点を「説明責任を果たせない構造」と断じ、早急な是正を求めた。
「7兆円も使うなら徹底的に透明性を確保すべき」
「こども政策は重要だが、広告代理店に流れるお金は納得できない」
「泥舟連立政権の下で予算だけ膨らむのは不安だ」
「自治体が自由に使っているなら管理番号をつけるのは当然」
「見える化なくして国民の信頼は得られない」
SNS上でも山田氏の指摘に賛同する声が相次いでいる。
こども家庭庁の反応と課題
こども家庭庁は「ご指導を受け、予算の円グラフを作成し、noteで発信を始めた。今後さらに分かりやすく説明し、透明性を高めていく」と回答した。しかし山田氏は「これでは不十分」と切り捨て、厳格な決算チェックと制度改革が欠かせないと強調した。
背景には、急速に膨らむ少子化対策予算に対する国民の不信感がある。特に「子育て支援のための財源」として増税や社会保険料の上乗せが議論される中で、予算の不透明さが国民負担への反発をさらに強めている。
予算透明化は政治の責任
山田氏は「信頼されるこども政策のためにこそ、厳しい予算と決算のチェックができる仕組みが必要」と強調。自身が今後6年間で責任を持って取り組む重要課題として「予算構造の透明化」を掲げている。他省庁の委託費調査も進めており、進捗を随時公表する考えだ。
少子化対策は国の将来に直結する最重要テーマだが、予算の規模だけが膨らめば国民の納得は得られない。政治の役割は「信頼される税金の使い方」を明確に示すことであり、山田氏の指摘は与野党を超えて共有すべき論点といえる。
こども家庭庁7兆円予算と透明性確保の行方
国民の信頼を得られなければ、いかに大規模な予算を組んでも実効性は伴わない。こども家庭庁の7兆円予算は、支援の拡充か浪費か、その評価を分けるのは「透明性」と「説明責任」に尽きる。今回の問題提起は、少子化対策の根幹を問う重要な論点となりつつある。