2025-07-29 コメント投稿する ▼
大阪・交野市でエチオピア人女性が行方不明 万博国際プログラム中に失踪
大阪・交野市でエチオピア人女性が行方不明 万博交流プログラム中に失踪
2025年大阪・関西万博の国際交流プログラムに参加し、大阪府交野市に滞在していたエチオピア人女性、テゾ・エルサレム・テメスゲンさん(27)が行方不明となっている。27日の帰国予定日を過ぎても関西国際空港に現れず、現在も所在が確認されていない。
女性は、エチオピアの音楽グループ「ファンディカ」のメンバーとして、他のメンバー9人とともに18日に来日。20日には万博関連のステージイベントに出演し、交野市内でも文化交流活動に参加していた。
交野市の山本景市長は29日、記者会見を開き「青天の霹靂(へきれき)であり、非常に困惑している。一刻も早く姿を見せ、無事に帰国してほしい」と語り、本人への呼びかけを行った。
防犯カメラに早朝の外出映像 荷物は残されたまま
関係者によると、テゾさんが最後に確認されたのは25日午前5時半ごろ。宿泊していた市内の施設を1人で出る姿が防犯カメラに映っていたという。その後、姿が確認されておらず、25日朝には行方不明が判明し、交野警察署に捜索願が出された。
部屋にはスーツケースなどの荷物が残されていたが、パスポートや財布、携帯電話は持ち出されていた。出国の記録は現在のところ確認されておらず、関西空港にも現れなかったという。
市はプログラム参加者に対して、通訳やサポート体制を整えていたが、今回の失踪は事前に兆候がなかったことから、関係者の間でも「想定外の事態」と受け止められている。
在留資格は合法範囲内 ただし行動には疑問も
テゾさんの在留資格は「短期滞在」で、最大3カ月の滞在が認められている。よって現時点では「不法滞在」にはあたらないと交野市側は説明している。ただし、27日にはグループ全体が帰国する予定となっており、出国が確認されていない以上、今後の滞在の在り方には疑問の声も上がる。
地方自治体が受け入れ窓口となる国際プログラムにおいて、こうした失踪事案が発生することは、「制度そのものへの信頼性」を揺るがしかねない。事後対応を含め、政府や外務省、入管当局との連携強化が求められている。
国民・市民・有権者の声
「善意の交流なのに、こういうことがあると残念」
「文化交流と称して入国して失踪は許されない」
「制度そのものを見直さないと、移民や不法滞在問題が加速する」
「地方自治体も責任を持って管理してほしい」
「万博の国際事業がこんな形になるのは不安すぎる」
万博の国際信頼にも影響か 制度の透明化と責任の明確化を
2025年の大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げ、世界各国との文化交流や技術協力を通じたグローバルな共創を目指している。その理念に照らしても、今回の失踪は極めて異例であり、影響は大きい。
国際交流事業においては、互いの信頼とルール尊重が前提となる。今回のように、受け入れた地方自治体や市民、関係団体が困惑し、警察を巻き込む事態となれば、「招待制度のあり方そのもの」に疑問符がつきかねない。
制度的な管理体制の強化、参加者への事前指導、トラブル発生時の迅速な情報公開と対応など、万博を目前に控えた日本政府には、透明性と信頼性ある仕組みづくりが求められている。