2025-06-04 コメント投稿する ▼
和歌山・宮崎泉新知事が初登庁 岸本前知事の遺志継ぎ人口減少対策へ本腰
新知事、職員に拍手で迎えられ初登庁
和歌山県の新しいリーダーとなった宮崎泉知事が、6月4日朝、県庁に初登庁した。庁舎には約800人の職員が集まり、拍手で新知事を歓迎した。就任のあいさつでは、「岸本前知事が築いた政策や理念を大切に受け継ぎながら、自分なりの県政も積み上げていきたい」と語り、新たな県政への意気込みをにじませた。
知事室での就任セレモニーでは、亡くなった岸本周平前知事が掲げていた政策の方向性を維持しつつも、「今の和歌山に必要なことに着実に取り組む」と表明。特に、県民に寄り添う姿勢と現場主義を重視する考えを強調した。
副知事から知事へ、引き継がれた遺志
4月に急逝した岸本前知事の突然の死により、急遽実施された今回の知事選挙。宮崎氏は当時副知事として岸本氏を支えていたが、「前知事の思いを中断させるわけにはいかない」として立候補を決意。幅広い政党から支持を受け、見事初当選を果たした。
選挙戦では、和歌山の人口減少や産業衰退といった課題に真正面から向き合い、「県民の暮らしを守る政策」を前面に掲げていた。とりわけ、「子どもを中心に据えた社会づくり」や「誰一人取り残さない地域の再生」を主張し、多くの有権者の共感を得た。
これからの和歌山県政に向けて
宮崎知事は、人口減少に歯止めをかけることを最重要課題と位置づけ、若者の定住促進や、子育て支援の強化、地域医療の整備に重点的に取り組む方針だ。また、農林水産業や観光業の活性化にも意欲を見せており、「産業の底力を再発見する施策が必要」と語っている。
一方、政策の継続性についても明言しており、「岸本前知事の残したビジョンは、県にとって今も未来に向けた重要な道しるべ」として、既存の計画を活かしつつ、新たな発想を取り入れる姿勢を見せている。
ネット上の声、期待と慎重な見方
ネット上では、新知事に対する期待の声が多く投稿されている。
「岸本前知事の思いをしっかり継いでほしい」
「宮崎新知事の現場主義に期待しています」
「幅広い政党からの支持が心強い」
「人口減少対策に本気で取り組んでほしい」
「県民の声を大切にする姿勢が素晴らしい」
ただ一方で、「前知事のコピーではなく、独自色も出してほしい」との意見や、「実行力が問われるのはこれから」とする慎重な意見も見受けられる。
和歌山県は今、大きな転換点に立たされている。急逝した前知事の後を継いでの就任となった宮崎泉知事には、重い期待とともに県民の不安も背負ってのスタートだ。「思いを継ぎつつ、時代に合わせた新しい県政を築く」ことができるか、今後の一手ひとつひとつが注目される。