2025-05-24 コメント投稿する ▼
都議選中央区:社民党・愛みちこ氏が緑と市民の声を訴え出馬集会開催
都議選中央区に“緑の声” 社民党・愛みちこ氏が出馬表明集会 都市の未来に木陰とぬくもりを
6月13日告示、22日投開票の東京都議会選挙に向けて、中央区(定数1)から社民党の公認で立候補を予定している愛みちこ氏が、5月24日に京橋でスタートアップ集会を開いた。集会には政党関係者だけでなく、市民団体や若者の声も多数寄せられ、愛氏の人柄と政策への期待がにじむイベントとなった。
冒頭、応援演説に立った社民党の福島みずほ党首は「何としても社民党の都議を!」と熱を込めて訴えた。日比谷公園の再開発に伴う樹木の伐採問題を通じて、愛氏と知り合ったという福島氏は、現職都政の開発重視姿勢に警鐘を鳴らし、「大企業の利益が優先され、医療や教育、福祉といった生活を支える政策が後回しにされている」と批判。そのうえで「愛みちこさんこそ、こうした歪みを正し、市民の声を都政に届ける存在だ」と全面的な支援を表明した。
野党の枠を超えた支援が実現
この中央区では、愛氏を野党統一候補とする形で支援の輪が広がっている。集会には立憲民主党の鈴木庸介衆議院議員、共産党の宮本徹前議員、新社会党のかい正康参院対策委員長らが登壇し、エールを送った。東京生活者ネットや緑の党からも連帯のメッセージが寄せられた。
さらに、参院選の東京選挙区から立候補予定の西みゆか弁護士も駆けつけ、中央区民として「愛さんの樹木への愛情と知識は本当にすごい。街頭演説でご一緒したとき、思わず感心した」と述べた。
市民の現場から生まれる政治
集会では、市民の立場からもさまざまな応援の声が寄せられた。日比谷公園の保存活動を続ける高橋康夫さん、浜町エリアの緑を守る小川裕司さん、長年愛氏と講師仲間だった出口丈人さんなどが登壇。さらに、保育士として働く24歳の増岡壮太さんは「奨学金返済の重圧や不安定な雇用など、若者が抱える問題にも愛さんは耳を傾けてくれる」と語った。
また、愛氏の母校・共立女子学園の先輩で後援会理事を務める小澤詔子さんは、学生時代に学校前のイチョウ並木の伐採に抗議し、愛氏が木を抱えて守ったというエピソードを紹介し、「まさに“お嬢さんたちの反乱”だった」と微笑んだ。
緑で包む東京を
壇上に立った愛氏は、これまでの活動を振り返りながら、「日比谷公園で木と向き合った経験が、私を政治に導いてくれた」と語った。江戸から続く伝統文化を守るまちづくりへの思い、タワーマンション建設が急増する月島地区への懸念、人口集中エリアの災害対策の必要性、非正規雇用拡大への歯止め――。そのどれもが、地域に根ざした暮らしへのまなざしと、現場で感じた課題から生まれたものだ。
中でも印象的だったのは、都市の緑を守り育てる政策提案だ。関東大震災後に設置された100万本の街路樹が「天然の防火壁」として存在していることに触れ、「今の再開発には、将来の環境への責任が欠けている」と厳しく指摘。「東京の木陰比率を現状の7%から20%へと高め、都市全体を“森の中にある町”に変えていく発想が必要」と述べた。
若者・女性・市民の共感を広げられるか
集会の最後は「愛みちこ、がんばろう!」のコールで締めくくられた。定数1の中央区は与党系候補が強い選挙区でもあり、愛氏が議席を獲得するには厳しい戦いが予想される。一方で、女性や若者、地域の緑を守る草の根運動とのつながりは、これまでの選挙とは違った空気を作りつつある。
政治の現場に、もっと生活の視点を――。そんなメッセージを木陰に託して、愛氏は都議選本番へと走り出した。