2025-07-22 コメント投稿する ▼
石破首相続投に林官房長官が「支える」と明言 敗北続きでも責任取らぬ政権に広がる不信
石破首相続投を林官房長官が擁護 「支える」発言に党内外から疑念の声
2025年7月22日、林芳正官房長官は記者会見で、参議院選挙で自民・公明両党が過半数を割り込む大敗を喫したにもかかわらず続投を表明した石破茂首相に対し、「引き続き首相を支えていく」と明言した。
選挙での大敗後、政権幹部が即座に「支える」と言い切る構図に対し、党内外からは「総括もせずになぜ支持できるのか」と疑念の声が上がっている。石破政権の正当性、そして責任の所在は、いまや自民党の中枢そのものに問われている。
「極めて厳しい審判だった」も、続投を容認
林官房長官はこの日の会見で、参院選の結果について「極めて厳しい国民の審判をいただいた。謙虚に真摯に受け止めなければならない」と述べた。一方で、石破首相の続投方針には「政権としてはこれからも国民の声をしっかり受け止め、改革に取り組んでいく。首相を引き続き支えていく」と語り、明確に支持を表明した。
石破首相は前日の会見で、今回の選挙結果について「与党の比較第一党として、いただいた支持に責任を果たす」とし、辞任を否定。「自らの去就を考えて判断することはない。国民と国家のために行動する」と続投の意義を強調していた。
しかし、与党は昨年10月の衆院選、今年6月の都議選、そして今回の参院選で3連敗を喫しており、政権への信任が大きく揺らいでいるのは事実だ。
「支える前に総括を」 党内にくすぶる不満
林氏の「支える」発言をめぐっては、党内若手からも冷ややかな空気が漂う。党幹部経験者の一人は「この状況でまずやるべきは、徹底的な敗因分析と責任の明確化だ。何もせず“支える”と繰り返すだけでは、国民に説明がつかない」と語った。
さらに、河野太郎元外相が「幹事長が辞表を出さないのはおかしい」と批判するなど、石破政権を支える体制そのものにも疑問が投げかけられている。
木原誠二選対委員長も「しかるべき時期に進退を考える」と述べており、選挙戦を主導した側に一定の“引責”機運が広がる中、石破首相と林官房長官の“居座り”姿勢がより際立つ形となった。
国民の声「真摯ならまず辞めて」
SNS上でも、林官房長官の会見発言に対してさまざまな反応が上がっている。とくに「真摯に受け止める」としながら続投を肯定する姿勢には、疑問や皮肉が多く寄せられた。
「真摯に受け止めるって何回聞いたか。でも誰も辞めない」
「支える前に、ちゃんと総括したのか?」
「3連敗で“国民の声を受け止める”って、どこで受け止めてるの?」
「政治家って“責任を取らないこと”が一番得意なんだな」
「林さん、好きだったけど今回の発言はちょっと失望した」
選挙という民主主義のプロセスを軽んじるような態度に、違和感を覚える市民が少なくない。表向きの「謙虚」と「真摯」が空虚に響いている。
石破政権の“末期症状”? 臨時国会へ重たい空気
8月1日に召集が予定されている臨時国会では、今回の参院選で示された国民の意思が本格的に問われることになる。野党側は首相の責任を厳しく追及する構えで、自民党内でも支持率の推移をにらみながら、9月末に予定される党役員人事を前に動きが出る可能性がある。
林官房長官の“忠誠”発言は、政権内結束を示した形にはなったものの、それが国民の信頼回復には直結しない。むしろ、改革を語りながら実行が伴わず、敗北にも責任を取らない体制に対して、国民の“審判”は今後さらに厳しくなる可能性がある。
選挙で負けても、政権は倒れない。そうした“耐性”が民主主義の健全さを損ねていないか――その問いが、永田町全体に重くのしかかっている。