2025-08-05 コメント投稿する ▼
沖縄・石垣市長選 砥板芳行氏が政策発表 自衛隊拡大反対と市民目線の市政を強調
沖縄・石垣市長選 砥板芳行氏が政策発表 自衛隊拡大や日米軍事演習に明確反対
8月17日投開票の沖縄県石垣市長選に立候補する新人で前市議の砥板芳行氏(55)は5日、大浜信泉記念館で記者会見を開き、政策の基本方針を発表した。現職市長の長期政権を「独善的」と批判し、「市民目線の市政に刷新するかどうかが問われている」と述べた。
砥板氏は、防衛省が進める陸上自衛隊石垣駐屯地の拡大強化に明確に反対。「日米一体の軍事演習・訓練は受け入れない」と強調し、長射程ミサイルの配備や米軍の常駐も拒否する姿勢を示した。
5本柱の政策と基本姿勢
発表された政策の柱は以下の5点だ。
1. 市民不在の市政から、市民の声を聞く市政への転換
2. 安心して暮らし続けられる街づくり
3. 自然環境を生かした経済振興と一次・地場産業支援
4. 島の安全保障は外交と交流で築く
5. 主要事業の見直しによる財政健全化と必要財源の確保
砥板氏は「憲法を生かした安全保障と外交」を掲げ、「市民不在で一方的に強行されている防衛拠点化に反対する」と訴えた。また、特定利用空港・港湾指定は拒否し、「非現実的な避難計画よりも、島を戦場にさせないことが最も重要」と強調。「受け入れ難いことは政府と対峙してでも拒否する」と断言した。
地域施策と生活支援策
地域施策としては、「出前市長室」を設けて市民の声を直接聞くほか、自治基本条例の住民投票条項を復活させる考えを示した。経済面では、ガソリン税の暫定税率廃止や輸送コスト支援を県や国に働きかける方針。子どもの派遣費補助の拡充や学校給食費の全額無償化も掲げた。
文化・観光分野では、新博物館(美術館併設)の建設推進を打ち出す一方、ゴルフ場付き大型リゾート建設には「現状では反対せざるを得ない」と慎重姿勢を示した。石垣空港の拡充や国内線ターミナルビルの機能強化も目指す。
前市政との違いと観光政策
台湾航路関連事業については「このまま進めるわけにはいかない」とし、抜本的見直しを提案。観光振興では、前市政が「中国・香港からの誘客には取り組まない」としていた方針を批判し、「隣国の政治体制が異なっても、中国や香港を含めて観光プロモーションを行い、近隣アジア諸国からの観光客を増やすべき」と述べた。
支持組織の結成
砥板氏は、元市議の今村重治氏が代表を務める政治団体「市民ファーストの会」の結成も発表。市長選に向けた組織体制を整え、市民参加型の市政実現を訴えた。
ネットの反応
砥板氏の政策発表には様々な意見が寄せられている。
「防衛強化に反対という姿勢は賛否が分かれるだろう」
「生活支援策は評価できるが、安全保障は理想論では」
「観光プロモーションを広げる考えは現実的」
「外交だけで島の安全が守れるのか疑問」
「財政健全化と給食費無償化を両立できるのか見たい」
石垣市長選は、防衛拠点化を巡る是非と、市民生活重視の政策が大きな争点となりそうだ。砥板氏の主張が有権者にどう受け止められるかが注目される。