2025-07-27 コメント投稿する ▼
石垣市長選・砥板芳行氏が出馬 「壊された民主主義を取り戻す」
石垣市長選、砥板芳行氏が事務所開き
中山義隆前市長の自動失職を受けて行われる石垣市長選挙(8月10日告示、17日投開票)に向け、野党系の砥板芳行市議(55)が27日、正式に事務所開きを行った。集まった支持者を前に砥板氏は、中山市政を強く批判し「地方自治の根幹である二元代表制を踏みにじった」と断じた。さらに、「選挙ですら思い通りに操作しようとした」と指摘し、「この島の民主主義を壊した」と強い言葉で非難した。
砥板氏は、自らの市政構想について「市民第一」と強調し、「市民の声に耳を傾ける政治に転換すべき時」と訴えた。選挙戦のスローガンとして「民主主義を守る選挙」を掲げ、毎朝のあいさつ運動で市民からの熱い反応を実感していると語った。
市民の変革への熱意に手応え
砥板氏は、「これほど多くの人が島の未来を本気で考えていることに驚いている。これは初めての感覚」と支持の広がりに確信を深めている様子だった。さらに、与党自民が沖縄で大敗した参議院選の結果を引き合いに出し、「国政は変わった。次は石垣市の番だ」と力を込めた。
中立候補として立候補を表明している箕底用一市議(44)との候補者一本化については、「必ず一つになって戦えると信じている」と述べ、「連絡は取り合っており、調整は可能」と協議の進展を示唆した。
応援に駆けつけた高良沙哉参院議員は「論点は腐敗した長期政権の是正だ」と述べ、「私も砥板氏を全力で支援したい」と表明した。
“市民不在”の市政を転換へ
砥板陣営の選対本部長を務める次呂久成崇県議は「市民の声より企業を優先した市政」として中山市政を批判。「ゴルフ場建設、台湾航路、新庁舎の赤瓦など、市民の実生活に根ざしていない施策が横行した」と訴えた。
また、砥板氏の出馬を要請した市民グループ「明日の石垣プロジェクト」(通称・明日プロ)の渡久山修共同代表は、「中山氏を推すのは企業ばかり。私たち市民は砥板氏を推す」と明言。「台湾有事、新庁舎、定期航路の見直しなど、議会で一貫して住民の立場に立って発言してきた実績がある」と砥板氏に期待を寄せた。
後援会長には地元で厚い信頼を集める知念辰憲氏が就任。今後は市内各地での総決起大会を予定しており、具体的な政策発表は8月上旬に行われる見通しだ。
市民の声、次期市政への期待
SNSでは市民から多くの声が寄せられている。
「誰のための市政だったのか、今回こそ問われる選挙になる」
「企業じゃなくて、島に住む私たちの生活を見てほしい」
「中山政権で置き去りにされた声が、やっと届くかもしれない」
「この島を変える最後のチャンスかもしれないと思ってる」
「砥板さんの朝のあいさつ、本当に心がこもってた」
石垣市長選は、中山市政の継承か転換かを問う歴史的な選択になる。砥板氏が掲げる「市民第一」の政治が市民の心をどこまでつかむのか。候補者一本化の成否や、政策の具体性も注目される。