2025-07-06 コメント投稿する ▼
元NHK牛田茉友氏が“声なき人”の代弁者に 参院選東京で支持拡大の理由
報道の現場から政治の最前線へ
2025年7月20日の投開票に向けて選挙戦が本格化する中、東京選挙区で注目を集めているのが国民民主党から立候補した牛田茉友氏(40)だ。元NHKアナウンサーとして政治討論番組を担当していた経験を持ち、今回が初挑戦。32人が争う東京選挙区の中で、「新しい保守」の一翼として、確実に支持を広げている。
4日、東京都大田区・蒲田駅前には平日にもかかわらず約120人が集まり、牛田氏の演説に耳を傾けた。SNS拡散を重視する同党らしく、プロ機材を持ち込んだYouTuberたちが動画撮影を行い、選挙戦のオンライン展開も視野に入れている。
演説では、報道の現場で感じた葛藤と、政治家への転身に込めた思いを語った。
「目の前に“声を上げられない人”がいる。それをどうしても見過ごせなかった。マイクを持ってきた人間として、次は自分が政策を作る側に立ちたいと思ったんです」
その言葉に、会場からは自然な拍手が沸いた。かつては「原稿読みの延長」と揶揄された演説にも、いまは政治家としての強さがにじむ。
「伝えるプロだけあって言葉が刺さる」
「意外と芯がある。これは期待できるかも」
「今までの候補者とはタイプが違って新鮮」
「NHK時代よりずっと熱がある話し方で驚いた」
「テレビの人だと思ってたけど、政策しっかりしてる」
全面支援に立つ榛葉幹事長の存在
この日、牛田氏の横に立ったのが国民民主党幹事長の榛葉賀津也氏。炎天下の中、「手取りを増やす日本を取り戻そう」と、党の経済政策を前面に出してアピールした。
「中国人が日本の土地を買いあさっている。日本の主権を守らなくては」と、支持層の不安を代弁する発言も飛び出し、牛田氏の「現場感」と榛葉氏の「危機感」が噛み合う構成となっていた。
ただし、榛葉氏の「美人は忘れない」という過去の容姿発言と同様、演説中にも軽率なコメントが漏れたことには懸念も残る。政治の場で性別を理由にした軽口は通用しない時代、牛田氏がどう距離を取っていくかも問われる。
争点は「声なき人」と「手取りの増加」
国民民主党は今回、再分配政策に依存しすぎる他党とは一線を画し、「減税」と「実質賃金アップ」を主軸に掲げている。牛田氏も「単なる給付では問題の根本は変わらない。手取りを増やす仕組みを作らなければ」と訴える。
NHK退局後に政界入りという異例のキャリアは話題性も高いが、本人はあくまで「現場感覚」を大切にする姿勢を貫く。記者からトークスキル向上について問われた際にも「特別な訓練はしていません」とだけ述べ、選挙戦に余計な演出を持ち込まない実直さが感じられた。
「給付金ばらまきより、地に足ついた話が聞けて安心」
「“声を上げられない人”という視点が新しい」
「誰かの代弁者としてじゃなく、自分の言葉で話してるのがいい」
「女性だからって甘く見てたけど、むしろ骨がある感じ」
「政策と人柄で投票を決めたい、そう思わせてくれる人」
山尾志桜里の“無所属出馬”への対応は?
今回、元国民民主党の山尾志桜里氏が無所属で東京選挙区から出馬することも注目されている。知名度では牛田氏を上回るとも言われる山尾氏の存在が、同じ女性候補として支持層を分断するのではないかとの声もある。
だが牛田陣営はこの点に過剰反応することなく、「対決より解決」という党の姿勢を崩さず、「他候補を批判しない」構えを貫いている。これまでの政治の「足の引っ張り合い」とは一線を画し、あくまで政策で勝負するという姿勢は、浮動票を意識した戦略とも取れる。
変わる東京、変わる政治の顔ぶれ
牛田茉友氏の選挙戦は、これまでの政界とは異なる空気を運び込んでいる。長く「報道する側」にいた人物が、「政策を決める側」へと転じる意味は大きい。過剰な演出を排した等身大の訴えが、多くの共感を呼び起こしている。
物価高や安全保障、外国資本による土地買収など、国民の不安が現実化する中で、声なき声に耳を傾け、実効性ある対策を語れるか。その問いに牛田氏は「経験ではなく、姿勢で答える」構えを崩していない。