2025-03-07 コメント投稿する ▼
米軍のパラシュート降下訓練中止を要求 政府の対応に批判
■伊江島での物資投下訓練
1月16日、米海兵隊のMV22オスプレイが伊江島周辺の海上で、重量400キロ超の貨物をパラシュートで投下する訓練を実施。赤嶺氏は、この投下地点が漁船の航行区域であり、住民の生命に関わる重大な問題だと指摘。その上で、伊江島での同訓練を即刻中止するよう求めた。
■政府の対応と批判
これに対し、岩屋毅外相は「米軍に再発防止策を求めている」と述べ、米軍任せの姿勢を示した。赤嶺氏は、伊江島の3分の1以上が基地で占められ、突発的な風が吹きやすい地形条件を指摘。米軍任せでは事故防止は難しいとして、基地使用条件を定めた「5・15メモ」から物資投下訓練を除外するよう要求した。
■嘉手納基地での訓練実施
パラシュート降下訓練は、1996年の「沖縄に関する特別行動委員会」(SACO)合意で伊江島に集約されたが、日本政府は2007年、不定期や小規模な「例外的な場合」に限り、嘉手納基地での実施を容認している。しかし、赤嶺氏は、嘉手納基地で2023年12月から2025年2月にかけて計11回、ほぼ毎月の頻度で訓練が行われ、昨年8月には米兵61人が参加する大規模な訓練も実施されたと指摘。政府の説明と矛盾していると追及した。
■過去の事故と訓練中止の要請
さらに、赤嶺氏は1965年に米軍の物資投下訓練中にトレーラーが落下し、小学5年の少女が圧死した事故を挙げ、狭小な沖縄においてパラシュート降下訓練を実施する適切な場所はないと強調。その上で、同訓練の中止を改めて求めた。
■要点まとめ
- 伊江島での物資投下訓練:
漁船航行区域への貨物投下で住民の安全が脅かされている。
- 政府の対応:
米軍任せの姿勢で再発防止策の具体性に欠ける。
- 嘉手納基地での訓練実施:
政府の「例外的」容認基準を超える頻度で訓練が行われている。
- 過去の事故:
1965年の物資投下訓練中の死亡事故を再発防止の根拠として提示。