2025-09-09 コメント投稿する ▼
赤嶺政賢氏が訴える沖縄関係予算の増額|住民生活と振興一括交付金を守れ
沖縄出身の赤嶺氏は「住民の生活に直結する振興策を削り続けるのは『沖縄いじめ』と言われても仕方がない」として、県の要望する3000億円台規模の予算確保を強調した。 さらに国会の付帯決議が「一括交付金の安定的運用と必要額確保」を国に求めていることを強調し、「法と決議を踏まえた予算確保は当然の責務だ」と主張した。 赤嶺氏は「この制度を骨抜きにしてはならない」と警鐘を鳴らした。
赤嶺政賢氏、沖縄関係予算の増額を強く要請
日本共産党の国会議員団は9日、2026年度の沖縄関係予算をめぐり、財務省と内閣府に対して増額を求める要請を行った。参加した小池晃書記局長や田村貴昭衆院議員、白川容子参院議員と並び、赤嶺政賢衆院議員が中心となって発言。沖縄出身の赤嶺氏は「住民の生活に直結する振興策を削り続けるのは『沖縄いじめ』と言われても仕方がない」として、県の要望する3000億円台規模の予算確保を強調した。
赤嶺氏は、予算が2014年度の3501億円から2025年度には2642億円まで減少している現状を問題視。「辺野古新基地に反対する県政が誕生して以降、恣意的に予算を減らすやり方は地方自治の尊重とも、財政の本来あるべき姿とも相容れない」と強く批判した。
生活基盤に深刻な影響
赤嶺氏は会見で、沖縄県がまとめた減額による影響の資料を示し、学校改修や生活道路整備、河川改修などが遅れている現状を紹介した。「地域住民の安全や生活基盤に深刻な影響が出ている。予算は政治的取引の道具ではなく、住民の命と暮らしを守るために使われるべきだ」と指摘した。
さらに「沖縄の人々は戦争の悲惨な体験と、戦後27年に及ぶ米軍占領を経てきた。沖縄振興の原点にはその苦難への償いの心がある」と述べ、国の責任を改めて強調した。
「減額されて地域の道路整備が止まっている」
「教育施設の修繕が遅れ、子どもたちが不利益を受けている」
「基地反対の姿勢を理由に予算を減らすのは理不尽だ」
「償いの心を忘れた予算運営は許されない」
「沖縄を再び切り捨てる政治は繰り返させない」
法律と国会決議に基づく要求
赤嶺氏らは要請の中で、2022年に全会一致で成立した現行沖縄振興特別措置法を根拠に挙げた。同法第5条は「国は沖縄振興計画の円滑な実施に必要な援助を行うよう努める」と定めている。さらに国会の付帯決議が「一括交付金の安定的運用と必要額確保」を国に求めていることを強調し、「法と決議を踏まえた予算確保は当然の責務だ」と主張した。
沖縄振興一括交付金は、県が自主的に使途を決められる制度として地域のニーズに応えてきた。だが予算縮小により制度本来の効果が損なわれている。赤嶺氏は「この制度を骨抜きにしてはならない」と警鐘を鳴らした。
財務省側の応答と今後の課題
要請を受けた財務省の吉沢浩二郎主計局次長は「いろいろな課題があることは理解できた。関係省庁と議論し、よりよい予算にしていきたい」と述べるにとどまった。
赤嶺氏は「答弁からは前向きさが感じられない。だが沖縄の声を国に突き付け続けることが必要だ」と語り、今後も粘り強く取り組む姿勢を示した。
沖縄関係予算は地域経済の活性化や住民生活の安全確保に直結する。赤嶺氏が中心となって訴えた「予算の増額要求」は、沖縄振興の根幹を守る闘いとして、今後の予算編成の焦点となる。