2026-01-13 コメント投稿する ▼
香港からの観光客10人が北海道旭岳で遭難、冬山の危険性軽視が浮き彫りに
北海道東川町の旭岳で2026年1月13日、香港から観光で訪れていた中国籍のグループ10人が遭難し、30代男性1人が低体温症と診断されました。グループは地獄谷を見るために旭岳を訪れた観光客で、何らかの原因ではぐれたとみられていますが、最終的に全員が無事に下山しました。
観光目的で訪れた地獄谷、準備不足が招いた遭難
2026年1月13日午後4時ごろ、旭岳を訪れていた中国籍で香港からきた10人のグループから知人を経由して「仲間とはぐれた」と通報がありました。グループは地獄谷を見るために旭岳を訪れた観光客で、何らかの原因ではぐれたとみられています。
同日午後5時50分ごろ、旭岳ロープウェイ姿見駅の職員が駅周辺で遭難したグループのうち2人と接触しました。その後さらに2人を発見し、1人は自力で駅にたどり着くなど、計5人が見つかりました。最終的に10人全員が発見され無事に下山しました。このうち30代の男性が低体温症と診断されましたが、命に別条はないということです。
「冬の北海道の山を甘く見すぎでは?観光気分で行くところじゃない」
「地獄谷見たいなら夏に来ればいいのに。命懸けで見るもんじゃないよ」
「外国人観光客にもっと危険性を伝える仕組みが必要だと思う」
「無事で良かったけど、救助隊の人たちに迷惑かけたことは反省してほしい」
「旭岳は遭難事故が多い山なのに、観光地化しすぎているのでは」
旭岳は遭難事故が多発、冬山の危険性を軽視
旭岳は標高2291メートルの北海道最高峰で、大雪山連峰の主峰です。ロープウェイでアクセスできることから、登山者や多くの観光客が訪れる人気の山ですが、実は遭難事故が多い山でもあります。
研究によると、旭岳での遭難に関わるリスクの原因として、登山道の標識問題、低気温がもたらす低体温症の発生の危険性、天候の急変による危険性、および登山道の路面の危険箇所が指摘されています。特に外国人向けの英語情報が不足していることも問題点として挙げられています。
地獄谷は旭岳の山頂西側にある馬蹄形の火口で、火山性ガスが噴き出している場所です。有毒ガスなどが発生する危険な地域であり、2025年8月にも地獄谷付近で遺体が発見される事故が起きています。観光目的で安易に近づくべき場所ではありません。
外国人観光客への情報提供体制の不備が浮き彫りに
今回の遭難事故は、外国人観光客に対する安全情報の提供体制の不備を浮き彫りにしました。旭岳では2017年10月にも外国人を含む4名が天候悪化で道に迷い遭難し、翌日救出されるという事故が発生しています。
ウェブ情報では、例えば寒さについて他所との気温差を示すような、訪問者が山の危険性をより理解しやすい情報を提供する必要があります。また、登山道の標識では、大雪山グレードを利用して色分けし、訪問者が登山道の難易度をわかりやすく気づくように情報を提供することが求められています。散策・登山開始直前に、当日の登山道と天気に関する情報を外国人訪問者にも提供することが不可欠です。
観光地化と安全管理のバランスが課題
旭岳はロープウェイでアクセスできる観光地としての側面を持つ一方で、北海道最高峰という厳しい自然環境を持つ山岳地帯でもあります。観光地化が進む中で、安全管理体制の整備が追いついていないという指摘もあります。
北海道の2000メートル級の山は、中部山岳の3000メートル級に相当する厳しさがあります。冬山では透湿防水性のあるレインスーツや速乾性のある化合繊の下着、ツェルトなどの準備が不可欠ですが、観光目的で訪れる外国人観光客にこうした情報が十分に伝わっていない現状があります。
警察が当時の詳しい状況を調べていますが、今回の事故を教訓に、外国人観光客への情報提供体制の強化と、観光地化と安全管理のバランスを取る施策の検討が求められます。