松野明美議員がマラソン例え連発で初質問「砲丸投げにチャレンジする心境」TSMC熊本効果を質疑

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松野明美議員がマラソン例え連発で初質問「砲丸投げにチャレンジする心境」TSMC熊本効果を質疑

元マラソン選手として1988年ソウル五輪に出場した松野氏は、地元熊本に台湾の半導体大手TSMCが進出した経済効果について質問した。 松野氏は地元熊本の半導体産業について、TSMCの進出効果を踏まえた質問を展開した。 **「熊本県では熊本サイエンスパークという構想を提唱している。 松野氏は続いて日本の半導体産業の現状について質問した。

マラソン例え連発で議場苦笑


松野明美議員が経産委初質問「砲丸投げにチャレンジする心境」、TSMC効果で熊本活況も課題山積

日本維新の会の松野明美参議院議員(57歳)が2025年11月20日、参議院経済産業委員会で初質問に立ち、マラソンを例えにした独特の質疑応答で議場の笑いを誘った。元マラソン選手として1988年ソウル五輪に出場した松野氏は、地元熊本に台湾の半導体大手TSMCが進出した経済効果について質問した。

松野氏は質問冒頭、「皆様、あー、あー、あー、あー、あー、入ってますか」とマイクチェックから始まり、すでにこの時点で議場には笑いがこぼれた。そして「経済産業委員会では初めての質問となります。今の心境を一言でいえば、マラソンではなくて砲丸投げにチャレンジするようになったというような心境です」と述べると、議場には微妙な笑いが起こった。

松野氏も察したのか「あまりわかりにくい表現だったかなと思いますが、とにかく一生懸命頑張ってまいりますのでよろしくお願い申し上げます」と笑顔でフォローして質問を開始した。

熊本サイエンスパーク構想に期待


松野氏は地元熊本の半導体産業について、TSMCの進出効果を踏まえた質問を展開した。「熊本県では熊本サイエンスパークという構想を提唱している。台湾でも新竹サイエンスパークというものすごい大規模なサイエンスパークがある」と台湾の成功例を引き合いに出した。

台湾の新竹サイエンスパークは1980年に設立され、653ヘクタール(東京ドーム140個分)の広大な敷地に約500社の企業が入居し、約15万人が従事している。年間総生産額は約1兆円に達し、TSMCをはじめとする世界的な半導体企業の本拠地となっている。同パークは大学や研究機関との産学連携により、世界最先端の半導体技術を生み出すエコシステムを構築している。

松野氏は再びマラソンを例に出し、「マラソンもそうですが、目標があると、あの選手になりたいと思って走っているとフォームが似てくることもある。台湾の新竹サイエンスパークのようにならないかもしれませんが、(熊本)県も一生懸命頑張っている」と述べ、国の支援を要請した。

国民の関心は熊本の変化に向けられている。SNS上では様々な声が聞かれる。

「TSMCのおかげで熊本が活気づいているのは良いこと」
「松野さんの例えがユニークで親しみやすい。地元愛を感じる」
「半導体バブルで地価が上がって住民は大変そう」
「日本の半導体産業復活のチャンスを熊本がつかんでほしい」
「マラソンの例えは確かにわかりにくかったけど気持ちは伝わった」

日本の半導体シェア激減の現実


松野氏は続いて日本の半導体産業の現状について質問した。「日の丸半導体、世界の中で日本のシェアが5割くらいあったときがあった。今は1割くらいか」と述べたが、赤沢亮正経済産業大臣は厳しい現実を明かした。

「頑張りたいと思うし、頑張り始めている。先端半導体については、基本的にゼロですね。米国と韓国と台湾が占めているという状態」と答弁すると、松野氏は口を押さえ、驚きの表情を見せた。日本の半導体産業の地盤沈下は想像以上に深刻で、1980年代に5割近いシェアを誇った「日の丸半導体」の栄光は完全に失われている。

一方で、TSMCの熊本進出は大きな転機となっている。TSMC第1工場は2024年12月に稼働を開始し、2027年稼働予定の第2工場と合わせて約3400人の雇用創出が見込まれる。九州全体での経済波及効果は2021年から2030年の10年間で20兆円を超えると推計されている。

熊本県内では171社の新規企業進出が発表され、半導体関連企業の設備投資は6兆円以上に達している。地価も急騰しており、菊陽町では全国平均を大幅に上回る上昇率を記録している。まさに「半導体バブル」の様相を呈している。

課題も山積する熊本の現実


しかし、急激な発展には課題も山積している。交通渋滞の頻発、大量の地下水使用による環境への影響、人材獲得競争の激化による人件費高騰などが懸念されている。特に、TSMCが高い賃金で人材を確保することで、地元企業が人材不足に陥るリスクも指摘されている。

松野氏は2022年の参院選で日本維新の会から比例代表で初当選した。熊本市議、熊本県議を経て国政に進出し、現在は経済産業委員会の理事を務めている。ダウン症の次男を持つ母親としても知られ、「いちばんじゃなくて、いいんだね」という著書で子育ての体験を綴っている。

赤沢大臣は松野氏の質問に対し、熊本サイエンスパーク構想について「熊本県の取り組みは重要な取り組みであると認識している。引き続き熊本県や菊陽町などの地元自治体、関係省庁と連携しながら取り組みを進めてまいりたい」と答弁した。

松野氏の独特な質問スタイルは賛否が分かれるものの、地元愛に溢れた熱意は確実に伝わってきた。半導体産業復活という重要課題に対して、熊本がどこまで台湾に追いつけるかが注目される。

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2025-11-20 16:49:00(うみ)

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