2025-08-02 コメント投稿する ▼
横浜市の中学校給食に異議 高橋のりみ氏「冷たくてまずい給食は市長が変われば改善できる」
横浜市の中学校給食問題に高橋のりみ氏が異議 「冷たくてまずい給食は変えられる」
現場の声に向き合い方針転換
横浜市金沢区選出の市議・高橋のりみ氏が、SNSで中学校給食の課題に真正面から言及し注目を集めている。これまでの議会発言との違いを指摘されたことを受け、自らの認識を改めた経緯を率直に語った。
過去の議会での発言と違うじゃないか!とのご指摘を受けております
子ども達から、おいしくない、冷たいという話を聞き、実際に深夜現場に足を運び、事実を知りました
と投稿。給食現場の温度管理や味の問題について、机上の議論ではなく「現場の実態」によって考えを変えたことを明かした。
過去の主張からの“転換”
高橋氏はこれまで、横浜市で採用されている「デリバリー型給食(選択制)」を支持する立場だった。市議会での発言では、ハマ弁と呼ばれる給食スタイルについて「横浜にふさわしい方式」と述べたこともある。
だが、今回の発信では「深夜に現場に足を運んで事実を見たことが転機だった」として、見解を大きく転換している。
知らないという事は愚かで悔しいです
と語り、子どもたちの声を軽視していたことへの反省と後悔をにじませた。
「給食問題は争点じゃない」への反論
高橋氏によれば、給食問題を重要視する姿勢に対し「そんなことを争点にするな」との批判もあったという。しかし彼女は一歩も引かなかった。
給食なんかそんな事争点にしてとも言われてきましたが、日本一出生率の高い島で生まれ育った私です。子どもは宝で未来です
と述べ、自身の原点に立ち返る形で“子どもファースト”の姿勢を強調した。現代の少子化社会において、子どもたちの給食の質が生活の基盤に直結するという信念がうかがえる。
給食に参政権はない、だからこそ大人が動く
本件の本質を最も象徴するのが、以下の一文である。
子ども達に参政権はありません。大人の子ども達への想いとしてお伝えしてきました
高橋氏は、政治の直接的な当事者ではない子どもたちにこそ、政治が手を差し伸べるべきだと訴える。参政権を持たない存在のために、選挙で選ばれた大人が責任をもって環境を整える必要がある――そのメッセージは重い。
契約の見直しで“温かい給食”は実現できる
横浜市の中学校給食は、現在外部業者による配送(デリバリー)方式が採られており、生徒の選択制で提供されている。しかし、この方式は「冷たい」「美味しくない」といった声が相次いでおり、高橋氏もその実態を肌で感じたという。
市長が変わる事で契約解除する事ができる。その事をお伝えします
と投稿し、行政トップの交代によって現行の業者契約を見直し、給食のあり方を刷新できると明言している。
政治家としての“成長”を明かす
自らの過去の主張との違いについても、高橋氏は隠すことなく語っている。
知らないという事は愚かで悔しい
という言葉に込められたのは、議員であっても現場を知らなければ本当の課題に気づけないという痛烈な自己批判だ。これは、有権者に対して「正直であろう」とする覚悟の表れでもある。
子育て世代の支持を得られるか
現在の横浜市長選では、子育て支援や教育政策が主要な争点のひとつになりつつある。「冷たい給食問題」は、表面上は些細なようにも見えるが、家庭と学校、行政の連携を象徴するテーマだ。
高橋氏の一連の発信からは、教育や食育を「行政の重要な責任」と捉え直し、自治体としてどう向き合っていくかという問題提起がにじんでいる。
今後、ほかの候補者がこの課題にどう応えるのか、市民の判断が注目される。
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横浜市の中学校給食をめぐって、高橋のりみ氏は一度は支持した方式を、自らの足で現場を確かめたことで否定へと転じた。
「知らなかったこと」を認め、立場を改めたその姿勢には、誠実さと市民への責任感が表れている。
市長選という舞台で、子どもたちの声なき声をどう政治に反映させるのか。その一例として、彼女の動きは今後のローカルガバナンスのあり方にも一石を投じている。