2025-05-03 コメント: 1件 ▼
梅村みずほ氏が語る維新離党の真相 “制度なき予備選”と執行部への違和感
維新を愛しながら離党 梅村みずほ議員が語った“違和感”の正体
夏の参院選に向け、日本維新の会が行った大阪選挙区での党内予備選。現職の梅村みずほ参院議員はその選挙で敗れ、わずか8日後に離党届を提出した。だが、彼女の胸中には単なる「敗北の悔しさ」では説明のつかない、根深い「違和感」が渦巻いていた。
予備選は「改革」ではなかった?
梅村氏はもともと、党内予備選の導入を訴えてきた立場だ。2022年の代表選では「予備選のルール化」を公約にも掲げていた。「大阪の維新は強い。だからこそ候補者が固定化して、既得権益化する危険がある」と彼女は語る。
そんな中で行われた今回の予備選。しかし、蓋を開けてみると「制度設計も議論もないまま突っ込んだ“トライアル”」だったと、梅村氏は言う。加えて、予備選翌日には岩谷幹事長が「今回はあくまで大阪の参議院のみ」と発言。これが彼女の背中を押した。
「なぜ1期目の私が“試金石”になるのか。非常に強い違和感を持った」
連絡なき党執行部、届かなかったフォロー
予備選後、執行部からのフォローは一切なかった。敢えて自分から連絡せず、様子を見たという梅村氏。過去の選挙でも「敗者への気配りがあまりにも薄い」と感じていたからだ。
岩谷幹事長からの着信があったのは予備選から12日後。ただその時点ではもう、離党届を提出した後だった。
「『そんなに思い詰めていたとは』って言われたけど、思い詰めていようがいまいが、声をかけてもらえるかどうかって大きいですよね」
それでも維新が好き
皮肉なことに、彼女はいまでも「維新が好き」と語る。「維新の看板があったから当選できた」ともはっきり言う。そして「もしまた政治の世界に戻るなら、維新もその選択肢に入ると思う」とも。
執行部を批判しながらも、維新への愛情を隠さない。その複雑な感情が、彼女の人柄を浮かび上がらせる。
ネットでも共感の声
SNSでは、彼女の離党にさまざまな声が上がっている。
「ちゃんと制度を作ってからやるべきだった。彼女の言い分は真っ当」
「維新に残っていてほしかったけど、筋は通っている」
「梅村さんの冷静な語りに説得力がある」
「やり方がずさんすぎ。予備選をやる意味を履き違えてる」
「今後も応援したい政治家の一人です」
ガバナンス不全が突きつけた問い
梅村氏が訴える「ガバナンス不全」は、ただの内部批判に留まらない。「組織として成熟していない」「同じことを何度も繰り返している」と語る姿は、自身の経験からにじみ出た真剣な危機感に満ちている。
一方で、吉村代表も「離党者が出たのは、自分の党運営の力不足」と反省の言葉を述べている。ただ、次の予備選についての明言はなかった。
候補者選びの「透明性」と「公平性」を重んじたはずの予備選。それが逆に、離党という形で波紋を広げている。今の維新はこの試練にどう向き合うのか、そして梅村氏の今後の動きに注目が集まっている。