2025-04-12 コメント投稿する ▼
山城博治氏、参院選比例代表に立候補 「戦争だけは繰り返させない」 沖縄から全国へ訴え
「沖縄から平和を」 東京拠点に全国行脚へ
山城氏は、これまで沖縄を拠点に、辺野古の新基地建設や高江ヘリパッド工事に反対する運動の先頭に立ってきた。とりわけ、2015年以降の辺野古ゲート前での抗議行動では、現地を象徴する存在として注目を集めた。
今回の立候補に際しては、活動拠点を東京に移し、全国的な訴えを展開する構えだ。「沖縄の声を国会に届けるだけでなく、平和を願う全国の人々と連帯していきたい」と話す。
一方で、沖縄での活動も継続する意向を明言し、後援会共同代表には元県議の狩俣信子氏、沖縄国際大学名誉教授の照屋寛之氏らが名を連ねるなど、地域との結びつきも強調した。
活動の影にあった逮捕と判決
その名が全国に知られるきっかけの一つが、2016年から2017年にかけての逮捕と裁判だった。米軍北部訓練場での抗議行動に関連して、山城氏は器物損壊や公務執行妨害などの容疑で逮捕され、2018年には那覇地裁で懲役2年(執行猶予3年)の判決を受けた。有刺鉄線の切断行為は認めたものの、その他の罪については一貫して無実を主張し、当時は国内外から「表現の自由の侵害だ」として注目を集めた。
支持者の間では「非暴力を貫く平和活動家」としての評価が根強い一方で、一部からは「行き過ぎた反基地運動」「法を逸脱した活動」と批判的な声もある。山城氏の存在は、沖縄の基地問題をめぐる賛否の象徴的な存在でもある。
政策の柱は「いのち」と「くらし」
今回の選挙では、軍備拡張に対する歯止めだけでなく、医療・福祉・教育など、生活に直結する政策にも重点を置くという。「憲法9条を守ることは、生活を守ることと一体だ。弱い立場の人の声が届く政治に変えたい」と語った。
また、「オール沖縄」の運動とも連携しながら、辺野古新基地建設の中止を訴えていく方針だ。選挙戦では、現政権が進める「軍拡路線」と明確に一線を画す構えを見せている。
支持と課題が交錯する選挙戦へ
地元・沖縄では根強い支持を集める山城氏だが、東京を拠点とすることへの疑問の声も一部で上がっている。県内の課題にどう向き合うのか、全国でどこまで訴えを浸透させられるかが問われる選挙戦になりそうだ。