幸福実現党が「自給率向上の農業連絡会議」設立、減反廃止を要求

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幸福実現党が「自給率向上の農業連絡会議」設立、減反廃止を要求

幸福実現党は、物価高に苦しむ国民生活を守るため、そして食料安全保障を強化するためには、いまだに続く「事実上の減反政策」を断行なく廃止し、国内のコメ生産量を増やすことが不可欠と主張している。 幸福実現党はコメ価格の高騰が続く要因を、農林水産省による意図的な生産調整=いわゆる「減反政策」にあると断じている。

幸福実現党が「自給率向上の農業連絡会議」を設立


物価高で厳しさを増す国民生活を背景に、幸福実現党は2025年10月15日、「魅力的な農業と自給率向上を実現する連絡会議」を設立したと発表した。代表は中島徹・同党佐賀県本部統括支部代表が務める。

これに先立ち10月7日、中島代表は内閣府を訪れ、内閣総理大臣と農林水産大臣宛てに「事実上の生産調整(減反)を廃止しコメの増産を求める要望書」を提出した。

幸福実現党は、物価高に苦しむ国民生活を守るため、そして食料安全保障を強化するためには、いまだに続く「事実上の減反政策」を断行なく廃止し、国内のコメ生産量を増やすことが不可欠と主張している。

主張の核心:減反の「実質継続」を批判


幸福実現党はコメ価格の高騰が続く要因を、農林水産省による意図的な生産調整=いわゆる「減反政策」にあると断じている。2007年に名目的な減反政策は廃止されたものの、主食米から麦・大豆・飼料米への転作を促進する補助金制度により、年間10万トン近いコメ生産が意図的に抑制されてきたとしている。

こうした「事実上の減反」は、コメ価格を高値で維持する効果を持ち、家計に打撃を与えてきたという。

また、小泉農林水産大臣(現職)は初動で「減反廃止」を公にしたものの、後に「需要に応じた生産が基本」と発言を修正した。この対応に対し、幸福実現党は「わずかに増産しても現状のコメ価格を1年半前に戻すことはできない」と批判している。

食料自給率と安全保障の危機感


幸福実現党は日本の食料自給率が2022年度でわずか38%である事実を強調し、危機感を前面に出す。1961年度には自給率が78%であったが、長年の減少傾向が続いてきたとの主張だ。

そして、台湾有事などで輸入途絶が起これば、コメやエネルギーが確保できず、多くの国民が飢餓に陥る可能性を指摘する。加えて、現在農地そのものが減少傾向にあり、有事が発生してから生産を拡大することは難しいとも訴える。幸福実現党は、減反政策が食料安全保障を損なう制度だとして、根本的な見直しを要求している。

政策提案:大規模化と直接支払制度


連絡会議は、コメの増産に向けて以下の施策を提案している。

まず、主業農家への土地集約農地の大規模化を進め、生産効率を上げてコメ量を増やすことで、米価を引き下げることを目指す。こうすることで、小規模農家も土地賃貸料や代収入を得る傾斜的な構造を可能とする案だとされる。

次に、欧州などで導入されている「主要農家への直接支払制度」を日本にも導入すべきだという主張を行っている。これにより、作付けで利益を出しにくい年にも所得を補填でき、価格下落のリスクを抑制しながら生産性向上を促す狙いだ。

さらに、補助金による農政介入(転作補助金など)を排し、自由市場志向型の競争性ある農業環境を整備すべしという方針も掲げている。

中島代表は、「日本の農業は生産面積あたりのカロリーベース生産量で世界トップレベルの技術力を持つ」と主張し、その潜在力を自由市場で発揮させるべきだと語った。

批判と現実との乖離の可能性


幸福実現党の主張は、自由市場主義と自給率向上を結びつけようという明確な構図だ。しかし、この政策提案には幾つか慎重な視点が必要だ。

まず、農業構造や地理条件は地域ごとに大きく異なる。大規模化によって効率化を図る方式は、必ずしもすべての農地で機能するとは限らない。

次に、転作補助金を即時廃止すれば、転作して生計を立てていた農家の収入源が断たれる可能性があり、農家の反発や政治的調整が不可避となる。

また、コメの増産による価格下落を見越した直接支払制度は、国の財政負担を大きく増やす可能性がある。農家所得を支える制度を新設・維持するためには、財源の裏付けが不可欠である。

さらに、幸福実現党自体は国政レベルで議席を持たず、政策実現力には限界がある。思想的立場や宗教的結びつきが強く指摘されている政党であり、提案の受け入れには与野党との調整が不可欠となる。

国民・有権者の声


物価高とコメ価格の高騰は国民生活に直結する問題であり、SNS上でも多くの切実な声があがっている。以下は実際に投稿されているような典型例だ。

「毎月の食費が増えて、家計の見直しを余儀なくされている」
「お米の値段が倍近くになって、子どもの給食費も響く」
「政策のせいで、国民がツケを払わされている気がする」
「政府は本気で農業構造を変える気があるのか?」
「自給率低下が安全保障リスクになるなんて、もっと議論してほしい」

これらの声には、政府・政策に対する期待と不信が入り混じっている。

展望と課題


幸福実現党が示す「減反廃止とコメ増産」は、消費者・国民生活を守る手段としての訴求力を持つ。しかし、実行には複雑な制度設計と既存利権の整理という困難な課題がある。

また、与党・主要政党との政策調整、または実行力を持つ政治勢力の支持を得られるかが最大の鍵だ。理念の実現性と現実の落としどころをどうつけるか。国民は提案の理念だけではなく、具体性と現実性を見極める目を持っている。

幸福実現党は、この連絡会議を通じて政策議論を深め、支持基盤を拡大したい考えだろう。しかし、国会論戦や実務的政策社会への影響力を獲得できなければ、提案は絵に描いた餅に終わる可能性もある。

今後、他党の反応、政府側の検討、農家・JAの動きが注目される。コメ・食料政策をめぐる議論の行方が、国民生活の命綱にも直結しているからだ。

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2025-10-16 11:28:53(キッシー)

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