大久保範夫氏、秋田県知事選で「措置入院の法律は憲法違反」と訴え

秋田県知事選に立候補した大久保範夫氏が、選挙戦の第一声で衝撃的な主張を行った。約40年前、彼は県知事の権限で違法に措置入院させられ、その後、県が長年にわたりその違法行為を放置してきたことを告白した。そして、その措置入院に関する法律が憲法違反であるとし、この問題を広く県民に伝えたいと訴えた。

■ 措置入院の違法性と知事選出馬の理由
大久保氏は、自身が受けた措置入院が不当であったことを強調。彼のケースでは、県知事が強制的に入院させる決定を下したが、当時の手続きは明らかに不備があったと主張している。特に、個人の自由が尊重されるべき憲法の観点から、措置入院の制度そのものが違法であるという立場だ。

「この問題を県民に最も効果的に伝える方法が知事選だと思いました。これまでずっと出馬を考えていたのは、ただ政治的な野心だけではなく、この重要な問題を正面から扱うためです」と大久保氏は語る。

■ 憲法違反の主張とその背景
措置入院は、精神的に不安定な状態にあるとされる人々を治療する目的で行われるが、その過程で個人の自由が不当に奪われるケースも多い。大久保氏が訴えるように、精神保健福祉法に基づく措置入院は、本人の同意がないまま入院を強制するもので、憲法に保障された「自由権」の侵害となる可能性がある。

彼自身が体験した違法措置入院の問題を、より多くの県民に知ってもらいたいという思いが、今回の知事選出馬の決断に繋がった。

■ 知事選における影響と今後の展開
大久保氏の訴えが注目を集める中で、この問題が秋田県知事選の争点となるかどうかが焦点となるだろう。県民の反応や支持を集めるかどうかは、法律問題への理解や人権意識に依存する部分が大きい。

また、大久保氏の主張が法的にどのように評価されるかについても今後の議論のポイントとなる。仮に彼の主張が広く受け入れられるようであれば、措置入院に関する法律やその運用方法について、社会全体で再考を促す契機になるかもしれない。