2025-12-04 コメント: 1件 ▼
岡崎市、1億5800万円不正受給の福祉事業所を指定取り消し処分
2025年12月4日、愛知県岡崎市は、障害者向け福祉サービスを提供していた「プロサポート」が運営する市内のグループホーム(GH)や他の福祉施設で、自治体から支給される給付金約1億5800万円を不正に受給していたことが発覚し、同市内の4施設について指定取り消し処分を行うと発表した。
愛知県岡崎市、障害福祉事業所の不正受給で指定取り消し処分
2025年12月4日、愛知県岡崎市は、障害者向け福祉サービスを提供していた「プロサポート」が運営する市内のグループホーム(GH)や他の福祉施設で、自治体から支給される給付金約1億5800万円を不正に受給していたことが発覚し、同市内の4施設について指定取り消し処分を行うと発表した。この処分により、指定された4つの施設は、来年の春までに閉鎖されることとなる。
不正受給の詳細と発覚の経緯
岡崎市が発表したところによると、問題となったのは「プロサポート」が運営する4施設で、いずれも障害者向けの福祉サービスを提供していた。具体的には、グループホームを含む3つの事業所(GH、プロサポート、プロサポート2、プロサポート3)に対し、障害者総合支援法に基づく給付金が不正に支給されていた。これらの施設は、2020年7月から2025年3月にかけて、法律で定められた利用者の個別支援計画を虚偽で作成し、実際には支援を行っていない利用者に対して不正に給付金を請求していたとされる。
これに関する内部調査で、少なくとも2020年7月から今年3月までの間に、施設側が不正な申請を繰り返し、給付金を不当にも受け取っていたことが明らかとなった。岡崎市は、これらの不正を厳しく指摘し、福祉サービスの信頼性を守るため、速やかな措置を取ることを決定した。
指定取り消し処分の内容
指定取り消し処分を受けるのは、岡崎市内の4つの施設で、それぞれが提供していた福祉サービスは、障害者向けのグループホームと就労継続支援B型事業所である。これらの施設は、プロサポート(GH、同)やプロサポート2、プロサポート3が運営していた。
処分の効力が発生するのは、施設ごとに異なり、グループホーム(GH)は2026年3月1日から、残りの3事業所は2026年2月1日からで、それ以降は運営ができなくなる。岡崎市は、指定取り消しにより不正に受給された給付金の返還を求めるとともに、今後は再発防止策を強化していく方針を示している。
福祉サービスの影響と市民への配慮
この不正受給問題が発覚したことにより、プロサポートが運営していた4つの福祉施設で生活していた利用者や、支援を受けていた障害者に対しても影響が及ぶこととなる。市は、これらの利用者が新たな福祉サービスを受けられるよう、他の事業所と連携し、支援を行っていくと説明している。また、市内の他の福祉事業所と連携し、迅速に代替施設への移行を進める予定である。
岡崎市は、市民に対して「不正が行われていた施設の利用者には、新たな支援が確実に行き届くよう、全力で対応する」とのコメントを発表しており、今後も福祉サービスの信頼回復に努める意向を示している。
再発防止に向けた対応
岡崎市は、このような不正行為を防ぐため、福祉事業所に対する監査体制の強化を図るとともに、今後新たに指定を受ける事業所に対しても厳格な審査を行う方針を示している。市の担当者は「福祉サービスが本来の目的である支援を行うために機能しなければならない」と強調し、再発防止のための対策を全面的に強化すると述べている。
また、国の支援制度においても、給付金の適正な運用を確保するため、より厳しい監査体制が求められるようになる可能性が高い。市の担当者は、今回の事件を受け、制度の透明性を向上させるために、他の自治体と連携しながら改善策を検討していく予定だ。