2025-07-13 コメント投稿する ▼
横沢高徳氏、共生社会と消費税減税を訴え再選へ 「小沢政治」の理念を継ぐ岩手の挑戦
「小沢王国」復権なるか 横沢高徳氏が挑む岩手の戦い 消費税・共生社会を訴え国政へ
小沢一郎の後継者、横沢高徳氏が再び挑む
7月20日の参院選投開票日に向け、岩手選挙区が全国から注目を集めている。かつて「小沢王国」と呼ばれたこの地で、立憲民主党公認の横沢高徳氏(53)が、二期目を目指して戦っている。後ろ盾となるのは、政界の重鎮・小沢一郎氏。2019年の参院選では野党統一候補として横沢氏を当選に導いた小沢氏は、今回も野党共闘を主導し、共産・社民・連合といった勢力を糾合して横沢氏を全面支援する態勢を築いた。
7月3日、盛岡市で行われた横沢氏の第一声には、各党の幹部や地元支持者ら約400人が集結。小沢氏がマイクを握ると、聴衆からはひときわ大きな拍手が巻き起こった。「野党共闘の原点は岩手から。全国のモデルとなる戦いだ」と語った小沢氏の背中を受けて、横沢氏は「再び国政の場へ」と力強く訴えた。
「小沢さんが後継に選んだ理由がわかる。まっすぐな人柄が伝わってくる」
「横沢さんの演説には押しつけがましさがない。不思議と引き込まれる」
「車いすの目線から語る言葉には説得力がある」
「この人なら、本当に“生活者”の声を届けてくれそう」
「誰が小沢さんの意思を継ぐかと言えば、横沢さんしかいない」
「生活第一」の政治へ 消費税減税を真正面から
今選挙の大きな争点となっているのが、消費税をめぐる政策だ。横沢氏は「生きていくために必要なのは食べ物だ。その食料品にかかる消費税を0%に引き下げるべきだ」と、生活者の視点に立った減税政策を明確に打ち出している。
これは、小沢氏が長年掲げてきた「国民の生活が第一」という理念と直結するものであり、福祉の現場を経験し、パラリンピック代表として障がい者支援にも取り組んできた横沢氏ならではの政策でもある。物価高が家計を直撃する中、「食卓を守る政治家」としての信頼感が、支持層を広げつつある。
対する自民党陣営は「減税は無責任だ」との声を強めており、元小沢側近であり今回自民公認の平野達男氏も、「与党には財政責任がある」と応戦。だが、横沢氏の訴えは「政治の優先順位」そのものを問うものであり、現場の苦しみに寄り添った政策が求められている今、有権者の心に確実に届いている。
共生社会の象徴として パラリンピアン議員の挑戦
横沢氏は、国会議員の中でも数少ないパラリンピアン経験者であり、車いすユーザーとしての視点から「すべての人が暮らしやすい社会の実現」を掲げてきた。
演説では、「健常者としての視点と、車いすから見える社会の両方を持つ者として、誰も取り残されない社会をつくりたい」と強調。その言葉には、単なるスローガンではない、実体験に裏打ちされたリアリティがある。地方におけるバリアフリーの遅れや、支援制度の不備といった問題にも正面から取り組んできた。
「多様性」や「包摂」という言葉が政治の場で語られるようになって久しいが、それを本当に理解し、実行できる人物は多くない。横沢氏の存在は、そうした意味での象徴でもある。
世代を超えた政治の「継承」と「進化」
小沢氏の強い影響力が色濃く残る岩手選挙区においても、世代交代の波は確実に進んでいる。横沢氏はその橋渡し役として、「小沢政治の理念」を守りつつも、若い有権者の声を吸い上げる存在として期待されている。
平野氏との選挙戦は、師弟関係の決裂というドラマ性もあるが、それ以上に「これからの岩手」「これからの政治」の在り方を問う本質的な対決でもある。
小沢一郎が築いた地盤の上に立ち、ただ継承するだけではなく、実行力と人間力で次の時代へ橋をかける横沢高徳。その姿は、岩手という地方の枠を超え、全国の政治に問いを投げかけている。