2025-07-11 コメント投稿する ▼
へずまりゅうが“迷惑系”から奈良の守り人へ転身 鹿を守り、過去と向き合う挑戦
奈良公園でシカを守る日々
奈良市議選への出馬を表明した元迷惑系YouTuber、へずまりゅう氏(34)。かつては過激な言動で物議を醸し、逮捕歴もあるが、現在は奈良公園でのシカ保護活動に専念している。SNSでの閲覧回数は1日平均500万回にも上るという。
へずま氏が奈良に引っ越したのは2024年1月。それ以前から奈良公園での外国人観光客によるシカへの暴行行為に胸を痛め、東京から通い続けていた。
「行政の監視の手が足りていない。議員になれば発信力も信頼も増す。もっと奈良のためにできることがある」と語るその目には、かつての破天荒な印象とは異なる真剣な光が宿っている。
彼の活動は、日中のほとんどを広大な公園内でのパトロールに費やすものだ。東京ドーム140個分とも言われる広さの中で、シカが蹴られた、殴られたという通報を受けて駆けつけ、加害者に注意をする。「まず命が大切だから」と動画撮影よりも現場での対応を優先している。
「あんなに広い奈良公園を毎日歩いてるって…普通にすごいと思う」
「迷惑系って言っても、今の活動見るとちゃんと反省してるの伝わる」
外国人観光客との摩擦、そして対話
へずま氏が指摘するのは、外国人観光客によるマナー違反だ。シカを殴る、蹴る、ゴミを与えるなどの行為が後を絶たない。「シカさんは神の使い。軽んじられるのは許せない」と強い口調で語る。
中国人観光客のマナーが問題視されがちだが、へずま氏は「中国人だから悪いのではない。行動が悪ければ誰であれ注意する」と線引きを明確にしている。「日本人がやっても、同じように怒る。差別ではない」ときっぱり。
また、優しい外国人の姿も紹介。「欧米の女性が、シカを踏んだ子供に『NO!』と目を見て伝えていたのが印象的だった」と語り、その投稿には「奈良は優しさにあふれている」といったコメントが寄せられた。
「国籍じゃなくて行動を見てるのが信頼できる」
「奈良公園にいる外国人の教育もちゃんとしないとダメだよね」
迷惑系からの決別、そして能登での気づき
過去、迷惑系ユーチューバーとして過激な行動に出ていたへずま氏。だが、能登半島地震でのボランティア活動が転機となった。被災地でみそラーメンを振る舞い、物資を届けた際、「変わったね」「ありがとう」と言われたことが胸に残ったという。
一方で、「売名だ」「ただの迷惑系」といった中傷も浴びた。被災者にまで波及する誹謗中傷が、自身の過去の行動がもたらした現実であることを痛感。「自分が変わらなければ、応援してくれる人まで傷つけてしまう」と語り、迷惑系からの完全決別を決意した。
「ボランティアのエピソードで泣いた。ちゃんと人の心あるじゃん」
「叩くよりも、今を見て判断すべきじゃないかな」
選挙へ、奈良の未来へ
奈良市議選で掲げる政策のひとつは、シカを守るための監視体制の強化。監視カメラの増設、警備員の配置、観光客への啓発活動の充実などを訴えている。「行政と民間が連携して奈良を守る仕組みを作りたい」と述べ、政策への本気度も見える。
へずま氏の過去は重く、賛否も分かれるだろう。しかし、目の前でシカが蹴られても「動画のため」ではなく、まず現場で止めに入る姿は、単なるパフォーマンスとは一線を画す。
市議会を目指すのは、自身の影響力を奈良のために使いたいという思いからだという。「ここからがスタート。シカも人も、優しさに守られる奈良にしたい」と語った。
「もう一度信じてみたくなった」
「ちゃんと行動してるなら応援したい」