2025-06-27 コメント投稿する ▼
へずまりゅう氏、奈良市議選出馬で無断動画騒動に直面 現職市議の中傷に「助けてください」
へずまりゅう氏、奈良市議選出馬で波紋 現職市議から無断動画で激烈批判
迷惑系ユーチューバーとして一時世間を騒がせたへずまりゅう氏(34)が、奈良市議選(7月13日告示、20日投開票)に立候補を表明し、再び注目を集めている。だがその動きに待ったをかけたのは、現職の奈良市議。日本維新の会所属の山岡稔季氏(32)が、へずま氏の写真や映像を無断で使用した批判動画をSNSに投稿し、物議を醸している。
へずま氏は、近年「奈良公園の鹿を守る」として活動する姿をSNSに投稿してきた。特に、外国人観光客が鹿を蹴るなどの行為に抗議する内容は話題を呼び、「動物保護の立場から市政に関わりたい」との理由で出馬を決断したという。
しかしこの一連の動きに対し、山岡市議は「鹿を利用してバズ狙いをしている」「行政の手柄を奪っている」などと非難。しかもその主張を動画にまとめる際、へずま氏本人の映像や写真を本人の許可なく用いたことで、「肖像権の侵害ではないか」という声がSNSで急速に広がった。
「出馬するのも自由だが、無断で動画使うのはアウトでしょ」
「やってることが子どもじみてる。議員の品格とは?」
「へずまりゅうは更生しようとしてるのに、なぜそれを潰す?」
「本人に確認もせず公開?それはさすがにひどい」
「どっちが迷惑なのか分からなくなるレベル」
「迷惑系」からの脱却を宣言 へずま氏の変化
かつてのへずま氏は、店舗内での食い逃げ動画や他人への突撃撮影など、迷惑行為を売りにして再生数を稼ぐ“迷惑系ユーチューバー”として知られていた。その結果、逮捕・起訴に至ったケースもある。しかし最近は「もう二度と人に迷惑をかけない」と明言し、SNSでは「日本を明るくする活動をしている」と繰り返している。
実際、奈良公園の鹿を守る取り組みや、ポイ捨てごみを拾う活動、地域の清掃ボランティアなどを投稿し、かつてとは異なる姿勢を見せている。そのうえで、奈良の課題を市民目線で訴えたいとして市議選出馬に踏み切った。
「過去は変えられない。でも、未来は自分で作れる」――へずま氏はこう語り、選挙では迷惑系時代からの“脱却”を最大の争点に掲げている。
批判動画の波紋広がる 「バカ」呼ばわりに怒りも
山岡市議が投稿した動画では、「鹿でバズって今度は議席ですか?」と皮肉り、「奈良を悪い意味で盛り上げているのは害悪系ユーチューバー」とも述べている。さらには「鹿を守る活動と言いながら異常なまでの中国人叩き」「へず『馬』が『鹿』でバズ? まさにバーーーーー」などと、名前を使った語呂合わせで罵倒する表現もあり、SNSでは「公人が言う内容ではない」との批判が噴出した。
また、「中国人よりお前が出ていけ!」という表現も含まれていたことに対し、「これは明確なヘイトスピーチだ」とする声もあり、単なる政治的対立の域を超えた問題に発展している。
へずま氏は「この動画は嫌がらせだ。許可していない肖像の使用は明らかな権利侵害」とXに投稿し、支援を呼びかけている。
市民の評価分かれる中で選挙戦突入へ
山岡市議は26日に動画内で「不快に感じた方々にお詫び申し上げます」と謝罪したものの、へずま氏への批判姿勢は崩しておらず、動画の削除にも応じていない。さらに報道機関の取材に対しても、「へずま氏は出馬を表明している公人にあたるので、批判や無断使用は問題ない」と述べている。
しかし、市民からすれば政治家が個人を感情的に罵倒するような動画を公開し続けることは、「公職の倫理」に照らして疑問を持たざるを得ないだろう。
へずま氏に対しても、過去の言動への不信感が拭いきれない市民がいるのも事実だ。だが、彼が本気で地域に貢献しようとしているのかを見極めるのは、最終的には有権者の判断に委ねられる。
7月13日の告示を前に、奈良市議選は異例の注目を集めることになりそうだ。市民の暮らしに直結する市政が、個人攻撃や中傷合戦に巻き込まれている現状は、本来の政治の役割を問い直す契機ともなっている。