2025-09-12 コメント投稿する ▼
奈良市議会でへずまりゅう氏が市長に怒号 シカ保護と議員の品位を問う騒動
質問のテーマは奈良のシカに対する暴力行為の罰則強化であったが、仲川氏の答弁に不満を示したへずま氏は「どのツラ下げて市長をやっているんですか。 これに対し、へずま氏は「県に圧力をかけてもらいたい」と発言し、規制強化を求める立場を鮮明にしたが、言葉遣いと態度が問題視される結果となった。
奈良市議会で異例の騒動 へずまりゅう氏が市長に怒号
奈良市議会で12日、開会中の定例会において、元迷惑系ユーチューバーで初当選したへずまりゅう氏(34)が初の一般質問に立ち、仲川げん市長(5期目)に対して怒鳴り声をあげる一幕があった。議場は一時騒然となり、議長らは議員の品位に欠けるとして、対応を検討する方針を示した。
質問のテーマは奈良のシカに対する暴力行為の罰則強化であったが、仲川氏の答弁に不満を示したへずま氏は「どのツラ下げて市長をやっているんですか。16年も市長をやって市民の声が届かなくなったのか」と声を荒らげ、市長を批判した。さらに自身のSNSフォロワー数を持ち出し、「4年間、100万人に見られていると思ってください」と市幹部や議員にくぎを刺した。
シカ保護をめぐる論点と市長答弁
奈良のシカは国の天然記念物に指定されており、文化財保護法や奈良県の条例で守られている。しかし仲川市長は答弁で「現行の条例は奈良公園内に限定され、罰則もない点が課題」と認めつつ、市独自の条例を設ける場合には「ほかの規制との兼ね合いを整理する必要がある」と指摘した。そのため現段階では啓発を優先し、県や保護団体と連携しながら今後の規制強化を検討したいとの姿勢を示した。
これに対し、へずま氏は「県に圧力をかけてもらいたい」と発言し、規制強化を求める立場を鮮明にしたが、言葉遣いと態度が問題視される結果となった。
議会内外の反応と波紋
議会内では、議長をはじめ複数の議員が「市議会の品位に欠ける」との見方を示し、発言が恫喝にあたる可能性を指摘。16日に開かれる幹事長会で正式な対応を協議する運びとなった。
一方で、仲川市長は議会後に「議員には品位が求められており、言葉の暴力はよくない」と述べながらも、「熱い思いの主張でもあり、純粋な気持ちとして受け止めたい」と語り、批判一辺倒ではない姿勢を示した。
「どんな手法でもシカを守る声が広がるのは良い」
「議員が市長に怒鳴るのは民主主義の場としてふさわしくない」
「ユーチューバー時代と同じノリを議会に持ち込んでは困る」
「品位を欠く発言だが、問題提起自体は正しい」
「市長が16年続けているのも市民との距離を広げているのでは」
注目される「政治手法」と市民感覚
へずま氏の登場は、従来の地方議会では見られなかった新しい政治スタイルとして注目を集めている。一方で、言葉の選び方や議会での態度をめぐる批判が強く、政治的パフォーマンスとの境界が問われている。SNSでの発信力を背景に議会活動を展開する姿勢は、新たな政治参加の形として評価する声もあるが、議会運営の規律や信頼性を損なうとの懸念も根強い。
奈良のシカ保護という課題そのものは、観光都市としてのイメージや文化資源の保全に直結する重要なテーマである。今回の騒動は、議員としての姿勢や手法の是非と、政策課題への真剣な対応という二つの側面を同時に浮かび上がらせる結果となった。
奈良市議会騒然 へずまりゅう氏の怒号とシカ保護をめぐる議論
今回の出来事は、地方議会における議員の資質と、市政が抱える具体的課題が交錯した象徴的な事例といえる。へずま氏の言動が今後どのような処分や議論を呼ぶのか、そして市民の声がどのように政策に反映されるのか注目される。