2025-06-05 コメント投稿する ▼
「殺処分ゼロ」だけでは命は守れない?港区議・新藤加菜氏が訴える動物愛護政策の現実
「殺処分ゼロ」の理想の裏にある現実 新藤加菜氏が提起する本質的議論
港区議会議員の新藤加菜氏(無所属)が、動物愛護における「殺処分ゼロ」というスローガンの実態と矛盾に切り込み、X(旧Twitter)上で現実に即した政策転換を呼びかけている。耳あたりのよい言葉が先行する現状に対して、「本当に命を守るとは何か」を問い直すこの発信は、ネット上でも大きな反響を呼んでいる。
現場の矛盾に向き合う勇気
新藤氏は、あらゆる動物を無条件に救おうとする「殺処分ゼロ」の姿勢が、かえって動物たちの尊厳や人間社会との共生を損ねるリスクを指摘する。病気や重度の攻撃性を抱えた個体まで収容し続けることが「命を守る」ことに本当につながるのか。そうした疑問を投げかけ、現場の混乱を招く理想主義への再考を促している。
また、環境省が民間業者に対しては飼育スペースの規制を課す一方で、動物愛護センターには同様の規定が適用されていない現実にも言及。「慢性的な過密状態に置かれている動物たちを、本当に『救っている』と言えるのか」という問いかけには、多くの支持が寄せられている。
TNRの議論も日本で進めるべき
新藤氏は、特に犬に対してTNR(捕獲・不妊去勢・元の場所に戻す)を制度的に認めていない日本の現状を問題視し、地域を限定した試行導入など、より柔軟で実効性ある政策を模索すべきだと主張している。海外、特にインドでは野犬の増加対策としてTNRを国策として取り入れていることを踏まえ、日本でも感情論を超えた制度設計が急務だという考えだ。
ネットの反応も共感多数
新藤氏の投稿には、SNS上でさまざまな意見が寄せられているが、冷静で具体的な視点に共感の声が多い。
「感情論ではなく、現実を見据えた議論が必要だという意見に共感します。」
「殺処分ゼロの理想だけでなく、現場の実情を考慮した政策が求められます。」
「動物の福祉を本当に考えるなら、現実的な対応が必要だと思います。」
「新藤議員の冷静な指摘に賛同します。感情だけでは解決できない問題です。」
「理想と現実のギャップを埋めるための議論が必要だと感じました。」
理想ではなく実効性を 命を守る本質へ
「すべての命を救うために」必要なのは、聞こえのよいスローガンではなく、現場で本当に意味のある選択だ――この新藤氏の訴えは、動物愛護という繊細なテーマにおいてなお、率直で勇気ある発信といえる。感情に流されることなく、制度設計に向き合い、人と動物がともに生きる社会を築いていくための建設的な議論が、いまこそ求められている。