2025-09-01 コメント投稿する ▼
大石知事、政治資金問題で進退焦点に 長崎県知事選へ不透明な情勢
長崎県・大石知事、政治資金問題で釈明続く
長崎県の大石賢吾知事(43)が任期満了まで残り半年を迎えた。現職最年少知事として子育て支援や離島振興に取り組んできた一方、政治資金問題の釈明に追われ、県政に混乱を招いた印象は拭えない。来年2月に予定される知事選について「現時点で決まっていることはない」と態度を明らかにしておらず、進退は依然として不透明だ。
「説明責任を果たさないなら再選などあり得ない」
「最年少知事という期待を裏切った」
「県民に迷惑をかけたのなら潔く身を引くべきだ」
「政治資金問題で自民党が分裂したら責任は知事にある」
「再選にこだわれば長崎の未来を人質にすることになる」
政治資金問題で信頼失墜
昨年6月、大石知事の後援会が自民党県議の後援会から資金を借りていたことが発覚し、迂回寄付や収支報告書の二重計上といった疑惑が次々に浮上した。県議会は集中審査を開き、関係者を参考人として招致する事態にまで発展。大石知事自身も釈明に追われ、県政の信頼は大きく揺らいだ。
さらに、知事は問題の責任をとる形で8~10月の給与を減額したが、説明責任は十分に果たされていないとの声は根強い。政治資金をめぐる不祥事は、国民の政治不信を助長する典型例であり、県民の理解を得られなければ再選への道は険しい。
自民党県連に走る分裂懸念
2022年の知事選で大石氏は自民党県連の推薦を受けて初当選を果たした。しかし、その裏では一部の県議や友好団体が前知事の中村法道氏を支援し、党内分裂の様相を呈していた。今回の政治資金問題を受けて、自民党県連内部で再び支援のあり方をめぐる対立が浮上している。
6月定例会では自民党議員から「未来の長崎県のために突き進んでほしい」との期待の声が上がる一方で、「知事の素質を疑う」と厳しい批判もあった。もし大石氏が再選出馬を表明すれば、再び県連内部が二分する可能性は高い。
対抗馬擁立の動き
知事選に向けた動きも活発化している。県内の経済関係者でつくる「長崎県の未来を考える会」は、前副知事で現復興庁統括官の平田研氏(57)に立候補を要請。平田氏は即答を避けたが、1か月以内に態度を明らかにするとしており、有力な対抗馬として注目されている。
同会は「大石知事は産業振興や観光振興への関心が低い」と批判し、県内経済の停滞を問題視。政治資金問題への対応も「説明責任を果たしていない」と指摘し、行政経験豊富な平田氏に期待を寄せる。ほかにも立候補を模索する動きがあり、選挙戦は流動的な展開を見せている。
大石知事の進退と県政の行方
任期は来年3月1日まで。県議会の9月定例会で態度を表明するかが注目されるが、大石知事は「処分の期間が反省の期間ではない」と述べ、なお曖昧な姿勢を崩していない。
県政は石木ダム問題や西九州新幹線の整備といった重要課題を抱えている。政治資金問題が尾を引けば、政策遂行への信頼はますます低下しかねない。大石知事が身を引くのか、再選を目指すのか。いずれにせよ、説明責任と透明性を欠いたままでは県民の支持は得られず、長崎の未来は不安定なままだ。
政治資金問題で揺れる長崎県知事選と大石知事の進退
大石知事の進退は、政治資金問題に対する説明責任と不可分である。任期残り半年の中で県政の信頼を取り戻せるのか、それとも退陣を迫られるのか。県民の視線は厳しく注がれている。