2025-08-05 コメント投稿する ▼
石井準一氏、下村博文氏の支部長復帰に苦言 「これでは生まれ変わったとはいえない」
石井準一参院国対委員長、下村博文氏の支部長復帰に苦言 「これでは生まれ変わったとはいえない」
自民党の石井準一参院国対委員長が5日、派閥パーティー収入不記載事件に関与した下村博文元文部科学相の東京11区支部長復帰人事に強い不快感を示した。国会内で記者団に対し、「これでは自民党が生まれ変わったとはいえない」と明言し、参院選大敗の一因として「自民の屋台骨を壊したのは不記載議員の存在だ」と断じた。
政治とカネの不信回復を阻む人事
石井氏は、今回の復帰人事が有権者の政治不信を増幅させると警鐘を鳴らした。特に、参院選敗北後の今こそ政治とカネの問題に厳正な対応を示すべき時期であり、「信頼回復の機運を自ら壊す行為だ」と指摘。処分明けわずか3か月での下村氏復帰を「党刷新の流れに逆行している」と批判した。
参院選の敗因を直視しない人事は、党の再生を遅らせる
役員会でも対立
関係者によれば、下村氏の復帰は4日の党役員会でも議論となり、幹部同士が応酬。疑問を呈する幹部が選対幹部に「問題ある人を支部長にする姿勢だから都議選も参院選も負けた」と詰め寄る場面があった。石井氏は直接この場面に関与したかは明かしていないが、同様の問題意識を持ち、党執行部の判断を事実上批判している。
スピード感欠く自民党運営への疑問
石井氏の発言は、単なる人事批判にとどまらず、自民党の意思決定や刷新の遅さへの警告でもある。退陣か続投かの判断、SNS戦略、政策立案──いずれも現代政治では迅速な対応が求められるが、党の対応は鈍く、結果として有権者の信頼を取り戻せていない。
スピード感のない判断は、現代の政治には通用しない
今後の影響
東京11区は都市部の激戦区で、野党も候補者擁立に意欲を見せる地域。石井氏の発言は、党内外で下村氏復帰の是非を巡る議論を活発化させ、次期衆院選に向けた公認体制や選挙戦略にも影響を与える可能性が高い。石井氏が求める「生まれ変わった自民党」を実現できるのか、党執行部の判断が改めて問われている。