2025-05-29 コメント: 1件 ▼
徳永エリ氏、備蓄米の安売りに疑問「1〜2週間で価格下がった」政府対応に冷静な視点
徳永エリ氏、コメ価格対策に苦言 「もう少し待てば自然に下がった」
コメ価格の高騰を受けて政府が進めた備蓄米の放出をめぐり、立憲民主党の徳永エリ参院議員が政府の対応に疑問を投げかけている。5月29日の参院農林水産委員会で徳永氏は、小泉進次郎農水相に対し「あと1〜2週間もすれば、価格は自然に落ち着いたのではないか」と、随意契約による急な対応に対して慎重な姿勢を求めた。
備蓄米放出は拙速だった? 徳永氏が冷静な対応を訴え
徳永氏は、今回のコメ価格上昇は一時的な供給のひっ迫や流通の乱れが主因であり、市場が正常化すれば価格も元に戻ると予測していたと説明。「すでに早場米が出回る直前だった。あとほんの1〜2週間待つだけで、価格は自然に下がっていたはず」として、備蓄米を安値で市場に流す政府の対応に違和感を示した。
さらに「5キロ3000円台のコメが市場に出始めていたのに、わざわざ1800円や2000円で売る必要があったのか」と、消費者の利益ばかりを重視しすぎた政策判断に苦言を呈した。
消費者理解と農家支援のはざまで
徳永氏は以前から「お茶碗1杯分のコストはパンやカップラーメンよりはるかに安い」として、コメの価格について冷静な認識を促していた。しかし、4月にはXで「今は高すぎると私も思っている」と投稿し、価格上昇の影響に懸念を示していた。今回はその立場から、急激な価格調整が生産者にもたらす影響を強調し、「消費者の声も大切だが、生産現場の声が置き去りにされてはいけない」と訴えた。
また、今回の混乱の背景には何があったのかを政府に追及。「令和の米騒動とも言えるこの状況がなぜ起きたのか、しっかり検証すべき」と根本的な原因の解明を求めた。
小泉農水相は反論、「タイミングを逃せば意味がなかった」
一方、小泉農水相は「一般競争入札を続けていれば、店頭に並ぶのはさらに遅れていた」として、随意契約の判断の正当性を主張。「先に対策を打たないと価格はコントロールできない」と述べ、スピード重視の姿勢を貫いた。
ただし徳永氏の「原因の徹底究明」という提案については「そこはまったく同感だ」と応じており、今後の改善に向けた協力の可能性を示唆した。
ネットユーザーの声
SNS上ではこの議論に対して様々な意見が飛び交っている。
「徳永議員の冷静な分析に納得。感情ではなく事実を見てる」
「急がないと消費者が困るというのも分かるけど、長期的には農家が大事」
「1800円で放出はさすがにやりすぎだと思う」
「小泉さんはパフォーマンス先行になってないか?」
「コメって日本の食文化の要。もう少し丁寧な政策議論をしてほしい」
拙速より丁寧な対応を
今回の徳永氏の発言は、短期的な価格調整だけでなく、農業政策の根幹に立ち返る重要な視点を提示している。政府による即時対応と並行して、市場の自然な調整を見守る慎重さも必要ではないか。背景にある需給構造や流通の問題を明らかにしないまま、その場しのぎの施策だけで終わらせることがないよう、丁寧な議論と対策の継続が求められる。