2025-07-28 コメント投稿する ▼
岩手県職員が自転車で酒気帯び運転 初の摘発に処分検討へ「非常に遺憾な事案」
岩手県職員が自転車で酒気帯び運転、初の検挙 処分は未定、今後検討へ
自転車でも酒気帯び運転は違法 県職員として初の摘発
岩手県は7月28日、農林水産部に所属する30代の男性主査が、自転車による酒気帯び運転で警察に検挙されたと発表した。県によると、県職員が自転車で酒気帯び運転により摘発されたのは今回が初めて。男性職員は事実を認めており、県は現在、処分の内容について検討中としている。
発表によると、男性職員は今月25日午後9時ごろから盛岡市内の飲食店で酒を飲み、午後11時半ごろまで滞在。その後、自宅へ帰るため自転車に乗っていたところ、26日午前0時10分ごろ、巡回中の警察官に職務質問され、呼気検査を受けた結果、基準を超えるアルコールが検出された。道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で、その場で検挙されたという。
自転車でも“酒気帯び”は重大な違反
一般に「自転車は車両ではない」と誤解されがちだが、法律上は自転車も道路交通法における「車両」に該当するため、酒気帯び運転はれっきとした違反行為だ。自動車ほどの制裁にはならないとしても、事故の危険性が高まることには変わりない。
今回のケースでは人身事故などには至っておらず、現場でも素直に検査に応じたというが、公務員という立場である以上、県民からの信頼にかかわる行為であることは間違いない。県の担当者は「非常に遺憾な事案。今後の処分については他県の事例などを参考に、慎重に検討する」としている。
SNSでも多くの市民から厳しい声が上がっている。
「自転車だって飲酒運転は飲酒運転」
「しかも県職員?あり得ない」
「誰も怪我しなかったのが不幸中の幸い」
「これが初ってことは、今まで見逃されてた?」
「地方公務員こそ身を律してほしい」
処分の判断に注目 他県との比較も
県によると、現時点では処分の内容は決まっていない。自動車による酒気帯び運転の場合、原則として懲戒免職となるケースが多いが、自転車の場合はそこまでの処分に至る事例は他県でも少ない。懲戒処分となる場合でも減給や停職にとどまる例が多く、岩手県としても今回が初めてのケースということもあり、前例に基づいた検討が続いている。
また、県は飲酒運転撲滅に関する啓発活動にも力を入れてきた経緯があり、内部規律の緩みが県全体の姿勢に疑問を投げかける事態にもなりかねない。
公務員としての自覚が問われる
今回の検挙は、事故には至らなかったとはいえ、地方自治体職員としての責任やモラルが問われる重大な問題だ。勤務時間外であっても、公務員は社会的な模範となる行動が求められる。とりわけ、交通安全に関する啓発を行う立場にある県職員が、法を軽視するような行為に及んだことは、制度の信頼性そのものを揺るがす。
岩手県は今後、処分内容を決定次第公表する方針だが、再発防止策の徹底や、県全体での意識改革も求められる。